冷蔵庫のドアまわりに違和感を覚えたとき、「日立冷蔵庫 ドアパッキン 交換 方法」と検索する方は少なくありません。冷蔵庫の性能を維持するうえで、ドアパッキンは冷気を逃さないために欠かせない部品です。しかし、経年劣化により密閉性が低下すると、冷却効率の悪化や電気代の増加、食品の傷みといったトラブルを招きます。

本記事では、まずパッキンが劣化しているか見極める方法からスタートし、密閉不良による影響とリスクについても詳しく解説しています。また、交換を考えている方のために、型番確認から交換部品を選ぶ手順や、作業前に準備しておくべき道具一覧も紹介しています。

実際の交換作業では、古いパッキンの取り外し方とコツ、新しいパッキンの正しい取り付け手順、しっかり密着させるためのポイントなど、作業を成功させるための要点を丁寧にまとめています。さらに、交換後に確認すべきチェック項目を整理し、自力での交換が難しいときの対処法についてもフォローしています。

最後には、交換したパッキンをより長く使い続けるための長持ちさせるための日常メンテナンスも解説しています。この記事を通じて、冷蔵庫のトラブルを未然に防ぎ、快適な使用環境を保ちましょう。

  • パッキンの劣化サインと確認方法を理解できる
  • 適切な交換部品の選び方や型番確認方法がわかる
  • 交換作業の具体的な手順と必要な道具が把握できる
  • 交換後のチェックポイントや長持ちさせるコツが学べる

日立冷蔵庫 ドアパッキン交換方法を丁寧に解説

日立冷蔵庫 ドアパッキン交換方法を丁寧に解説

おうち家電ラボ・イメージ

  • パッキンが劣化しているか見極める方法
  • 密閉不良による影響とリスク
  • 型番確認から交換部品を選ぶ手順
  • 作業前に準備しておくべき道具一覧
  • 古いパッキンの取り外し方とコツ

パッキンが劣化しているか見極める方法

パッキンが劣化しているか見極める方法

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冷蔵庫のドアパッキンは、庫内の冷気を逃がさないために必要不可欠な部品です。にもかかわらず、普段はその存在を意識することは少ないかもしれません。しかし、ドアパッキンの劣化は少しずつ進行し、気づかないうちに冷蔵庫の性能に大きな影響を与えることがあります。だからこそ、定期的なチェックを習慣にし、劣化のサインを見逃さないことが重要です。

まず確認すべきは、目視による状態の変化です。パッキンにひび割れや破れ、波打つような変形が見られる場合は、すでに密閉機能が低下している可能性があります。また、カビや黒ずみも劣化の一種です。見た目だけでなく、衛生面でも放置は望ましくありません。

さらに、触ってみて異常がないかを確かめる方法も有効です。ゴム特有の弾力が失われ、硬くなっている場合、密着性が低下している恐れがあります。日常的に触れることのない部品だからこそ、この触診は見落としがちな劣化の発見につながります。

また、最も手軽で信頼性の高いチェック方法として「名刺テスト」があります。名刺や薄い紙をドアのパッキン部分に挟み込み、引き抜いてみてください。軽い力でスッと抜けてしまう箇所があれば、その部分の密閉性は低下しています。ドアの四隅を中心に、全体を均等にチェックすることで、どの範囲に問題があるのかを把握できます。

以下にチェック項目と症状・影響をまとめた一覧表を示します。確認の際に参考にしてください。

症状チェック方法考えられる原因・影響
ひび割れ・破れ目視ゴムの劣化・外的損傷、密閉性の大幅な低下
硬化・弾力性の低下指で押す経年劣化、冷気漏れ、ドアの浮き上がり
カビ・黒ずみ目視汚れの放置、不衛生、異臭や健康リスク
名刺テストでスルッと抜ける名刺や紙を挟んで引き抜く密着力の低下、冷気の漏れ、消費電力の増加
ドアの周囲に結露が発生する目視パッキンの隙間から冷気が漏れ、室内の湿気と接触して発生

これらを踏まえて、冷蔵庫の性能を保つためにも、定期的にドアパッキンの状態をチェックし、異常を早期に発見することが大切です。

密閉不良による影響とリスク

密閉不良による影響とリスク

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ドアパッキンの密閉性が低下すると、冷蔵庫は本来の性能を発揮できなくなります。この状態を放置してしまうと、冷蔵庫そのものに負荷がかかり、故障リスクや運用コストの増加といった深刻な影響をもたらします。

まず大きな問題となるのは「冷却効率の低下」です。密閉が不十分になると、冷気が庫外へ漏れ出し、そのぶん冷蔵庫は庫内を冷やそうとして無駄な運転を繰り返すことになります。このような状態が続くと、庫内の温度が安定せず、保存している食品の劣化を早めてしまいます。特に夏場など外気温が高い季節には、冷蔵庫の負担がさらに増しやすくなります。

そして、もう一つ見逃せないのが「電気代の増加」です。常にフル稼働に近い状態で冷却を続けることになるため、通常よりも消費電力が増加し、結果的に毎月の電気代に大きな影響を与えます。数百円単位であっても、年間を通じて考えると大きな出費になる可能性があります。

さらに、長期的には「コンプレッサーへの負担増」にもつながります。コンプレッサーは冷蔵庫の中核部品であり、これが故障すると修理費用が高額になるケースが多いです。冷却効率の低下をカバーしようと無理な運転を続けた結果、機器の寿命を縮めてしまうこともあります。

その他にも、ドアまわりの「結露」や「水漏れ」、パッキンに発生する「カビ」といった衛生面の問題も見逃せません。これらは見た目の不快感だけでなく、アレルギーやカビによる健康リスクにもつながります。

このように、ドアパッキンの密閉不良は、単なる部品の劣化にとどまらず、冷蔵庫全体のパフォーマンスや家計、さらには健康にまで影響を及ぼす可能性があります。問題を感じたら、早めの対処が最善です。

型番確認から交換部品を選ぶ手順

型番確認から交換部品を選ぶ手順

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日立冷蔵庫のドアパッキンを交換する際、最初に行うべき重要な作業が「型番の確認」です。なぜなら、冷蔵庫のモデルごとにパッキンの形状やサイズが異なり、適合しない部品を選んでしまうと取り付けができない、もしくは隙間ができてしまうなどのトラブルが起こるためです。

多くの日立製冷蔵庫では、冷蔵室のドアを開けた内側に「品質表示板(銘板)」と呼ばれるシールが貼られています。そこに記載されている「型式」または「Model No.」が型番です。型番は「R-XG6200G」や「R-WX7400G」といったアルファベットと数字の組み合わせで表記されています。見落としやすいですが、ハイフンなどの記号も正確に確認しましょう。

型番が確認できたら、次はパーツの検索です。日立公式のパーツショップでは、型番を入力するだけでその機種に合った交換部品を探すことができます。「ドアパッキン」と入力し、商品区分で「部品」を選ぶことで、対象商品が絞り込まれます。冷蔵室用、冷凍室用、野菜室用と種類が分かれているため、交換したいドアの種類に合ったパッキンを選ぶようにしてください。

オンラインで検索する際、型番が完全に一致していないと適合しない可能性があるため、曖昧な検索ではなく、必ず冷蔵庫に表示されている正しい型番を使用しましょう。また、型番の末尾に「-1」や「-2」などが付いている場合でも、部品検索時には省略するよう案内されていることもあるため、公式サイトの検索ガイドも参考にすると安心です。

以下は、型番の確認から交換部品選定までの流れを表にまとめたものです。購入ミスを防ぐためにも、参考にしてください。

ステップ内容
型番の確認方法ドア内側や側面、背面にある銘板をチェック。型式(Model No.)を確認する。
表記の読み方と注意点アルファベットと数字の組み合わせ。ハイフンも含め正確に書き写す。
検索方法(日立パーツショップ)型番を入力し、「ドアパッキン」で検索。部品カテゴリを選択して絞り込む。
部品の種類を間違えないために冷蔵室用、冷凍室用、野菜室用など、該当する扉の種類に合わせて選択する。
型番が不明な場合の注意点形状だけで選ぶのはリスクが高い。最終手段と考え、できる限り型番で検索する。

このように、交換用部品の選定は型番の確認がすべての基本です。事前にしっかりチェックし、確実に合う部品を選ぶことで、スムーズな交換作業へとつながります。

作業前に準備しておくべき道具一覧

作業前に準備しておくべき道具一覧

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日立冷蔵庫のドアパッキンを自分で交換するにあたり、作業を効率よく進めるためには事前準備が欠かせません。道具が揃っていないと、途中で中断することになったり、作業が雑になってしまったりする可能性があります。とくに冷蔵庫のドア周辺は衛生的な場所であるため、掃除道具も含めて万全の状態で取りかかることが理想です。

準備すべき最も重要なアイテムは、当然ながら「交換用のドアパッキン」です。これは必ず冷蔵庫の型番に適合した純正品を選びましょう。合わないものを無理に取り付けると密閉がうまくいかず、結局冷却性能の改善にはつながりません。

また、古いパッキンを取り外した後には、パッキンがはまっていた溝やドアの周辺に汚れが残っていることがあります。これらをしっかり清掃しないと、新しいパッキンがしっかり密着せず、劣化を早める原因にもなります。そこで必要になるのが、ぬるま湯と中性洗剤、柔らかい布やスポンジ、そして細かい部分の掃除に使える綿棒や古い歯ブラシです。

さらに、乾いた清潔な布でしっかり水分を拭き取ることも忘れないようにしてください。水分が残っているとカビの原因になるだけでなく、パッキンの取り付けにも支障をきたします。

作業をスムーズに進めるために、場合によってはマイナスドライバーやヘラもあると便利です。特に古いパッキンが固着していて手だけでは外せない場合に役立ちます。ただし、ドア本体を傷つけないように、先端に布を巻くなどの工夫が必要です。また、パッキンが硬くてはめにくい場合は、ヘアドライヤーの弱い温風で軽く温めると柔らかくなって作業がしやすくなります。

作業中にケガを防ぐために、軍手などを用意しておくと安心です。こうした準備をしっかり行っておくことで、初めての人でも落ち着いて交換作業に取り組むことができます。

いずれにしても、準備不足がトラブルの元になります。道具をそろえた上で、作業内容に合わせて順序良く進めることが成功への近道です。

古いパッキンの取り外し方とコツ

古いパッキンの取り外し方とコツ

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ドアパッキンの交換作業において、最初のステップとなるのが古いパッキンの取り外しです。この作業は難易度が低いように見えますが、実際にはいくつかのポイントを押さえておかないと、冷蔵庫本体を傷つけてしまったり、新しいパッキンの取り付けに支障をきたす原因になります。そのため、丁寧に、そして慎重に作業を進めることが求められます。

まずは冷蔵庫のドアを大きく開き、作業しやすい状態にします。安全面を考慮して、電源プラグを抜いておくこともおすすめです。必須ではないものの、作業中に水を使う場面があるため、万が一の感電リスクを避ける意味でも有効です。

パッキンの取り外しは、通常、角の部分から始めるのが効果的です。パッキンのコーナーに指を引っかけて、ドアの溝から手前に引き抜くようにゆっくり力を加えてください。多くの家庭用冷蔵庫では、パッキンが溝にはめ込まれている「はめ込み式」のため、工具を使わずとも手で外すことが可能です。ただし、経年劣化で固着している場合は例外です。

固着しているパッキンを無理に引っ張ると、途中でちぎれたり、ドアの溝部分を傷つけてしまう可能性があります。そういったときには、マイナスドライバーやヘラを使用します。ただし、金属の先端が冷蔵庫の塗装やプラスチックに当たると傷の原因になるため、先端に布を巻き付けてから使用しましょう。工具を使う場合も、一気に力を入れるのではなく、てこの原理で少しずつ浮かせるように外していくのが安全です。

取り外しの際に気をつけたいのは、古いパッキンの破片が溝の中に残らないようにすることです。細かいゴム片やカビのかたまりなどが残っていると、新しいパッキンが正しくはまらなくなります。取り外した後は、次の清掃工程に備えて、溝の中を軽く目視でチェックしておくとよいでしょう。

以下に、取り外し作業時のポイントをまとめた表を掲載します。効率よく、かつ安全に作業を進めるために、ぜひ参考にしてください。

作業内容方法・注意点
ドアを開けるドアを全開にして作業スペースを確保
パッキンの取り外し開始コーナーから指を入れ、手でゆっくりと引き抜く
固着して外れにくい場合マイナスドライバーやヘラを使用。先端に布を巻き、慎重に作業する
力の入れ方のコツ一気に引っ張らず、てこの原理で少しずつ浮かせる
溝の確認パッキンの破片や汚れが残っていないか、目視でチェック

このように、古いパッキンの取り外しにはちょっとしたコツと注意が必要です。慌てず、順を追って丁寧に進めていくことで、次の取り付け作業をスムーズに始められます。

日立冷蔵庫 ドアパッキン交換方法の実践ガイド

  • 新しいパッキンの正しい取り付け手順
  • しっかり密着させるためのポイント
  • 交換後に確認すべきチェック項目
  • 自力での交換が難しいときの対処法
  • 長持ちさせるための日常メンテナンス

新しいパッキンの正しい取り付け手順

新しいパッキンの正しい取り付け手順

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パッキンの取り外しと清掃が完了したら、次はいよいよ新しいパッキンの取り付け作業に入ります。ここでは、ただはめ込めばいいというわけではなく、正確な手順を踏むことで、密閉性をしっかり確保できるようにすることが大切です。手順を誤ると、せっかく新品にしても冷気が漏れるなどの問題が残る可能性があるため、慎重に進めましょう。

まず、新しいパッキンの状態を確認します。配送時に折りたたまれていたり、保管時の形状で硬くなっていたりする場合があります。そのようなときは、ドライヤーの弱い温風を数秒当てることで柔らかくなり、取り付けやすくなります。ただし、温めすぎると変形の原因になるため、熱風を長時間当てないよう注意してください。

取り付けは、取り外し時と同じく角(コーナー)部分から始めます。まず1つの角を溝にしっかりと合わせ、そこから両側へと順番にパッキンを押し込んでいきます。溝には突起があり、パッキンの裏側の形状にフィットするようになっているため、押し込んだときに軽く「パチン」と音がすれば正しくはまっている証拠です。

パッキンを全周にわたって取り付ける際は、力加減にも気をつけましょう。一部だけ強く押し込んだり、逆に押し込みが浅い箇所があると、密着が不均一になり冷気が漏れやすくなります。特に四隅は浮きやすいため、しっかりと確認しながら作業を進めることがポイントです。

取り付けが完了したら、全体を手でなぞるように触ってみて、浮きや波打ちがないか確認します。もし一部が浮いていた場合は、その箇所を再度しっかり押し込んでください。また、ドアを数回開閉してみることで、パッキンが枠に馴染み、より密着度が高まることがあります。

新しいパッキンの性能を最大限に引き出すためには、こうした丁寧な取り付けが欠かせません。焦らず、一つひとつの工程を確実に行うことが、冷蔵庫本来の密閉性能を保つための秘訣です。

しっかり密着させるためのポイント

しっかり密着させるためのポイント

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ドアパッキンを正しく交換できたとしても、肝心の「密着性」が不十分であれば、冷蔵庫本来の性能は発揮されません。冷気が漏れれば冷却効率が下がり、電気代の増加や食品の傷みなど、さまざまなトラブルが再発する恐れがあります。そこで重要になるのが、取り付けたパッキンをしっかり密着させるための工夫と確認です。

まず意識したいのは、取り付け時の「力のかけ方」です。パッキンは全周に均等な力で押し込むことが大切です。部分的に強く押したり、逆に押し込みが浅い箇所があると、歪みや浮きが生じてしまい、密着性が損なわれます。特に四隅のコーナー部分は密着が甘くなりやすいため、重点的にチェックしましょう。

また、新品のパッキンは製品によっては折りジワが残っていたり、素材が硬くて溝に入りづらかったりします。この場合、ドライヤーの弱風を短時間当てて柔らかくすると、パッキンが伸びやすくなり、隙間なくはまりやすくなります。ただし、加熱しすぎると素材が変形する恐れがあるため、温度と時間の調整には十分注意してください。

取り付け後は、手でパッキン全体を軽くなぞるようにして、溝に正しく収まっているか、浮いている部分がないかを確認します。特に下部の部分は目視しづらく、浮いているのに気づきにくいため、感触で確かめることも重要です。

さらに、ドアの開閉を数回行うことで、パッキンがドア枠にしっかり馴染み、最終的な密着性が高まります。取り付け直後はやや硬さを感じることもありますが、数時間から1日程度で落ち着く場合がほとんどです。

以下の表に、パッキンを確実に密着させるための具体的なポイントをまとめています。作業後のチェックや微調整に役立ててください。

ポイント説明
均等な力で押し込む全体を均等に押すことで歪みを防ぎ、隙間なく取り付けられる
四隅を重点的に確認特に浮きやすいため、目視と触診の両方でしっかりチェック
必要に応じて温風で柔らかくするドライヤーの弱風で軽く温めると、素材が柔らかくなり密着しやすい
取り付け後に全体をなぞって確認指で軽く押しながら浮きや歪みがないかを確認
ドアの開閉でパッキンを馴染ませる数回開閉することで自然にパッキンがなじみ、よりしっかり密着する

このような確認と調整を行うことで、新しいパッキンがしっかりと冷蔵庫に密着し、性能が十分に発揮される状態を保つことができます。

交換後に確認すべきチェック項目

交換後に確認すべきチェック項目

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パッキンの取り付けが完了したら、そこで作業が終わったと安心してしまいがちですが、本当に大切なのはその「後の確認」です。パッキン交換の目的は、冷蔵庫の密閉性を回復させること。その効果がしっかり得られているかどうかを確認するためにも、複数のチェック項目を丁寧に見ていく必要があります。

まず最初に行いたいのが「名刺テスト」です。これはパッキンの密着度を簡単にチェックできる方法で、ドアを閉めた状態で、パッキンと冷蔵庫本体の間に名刺や薄い紙を差し込み、引き抜いてみるというものです。もしスルッと簡単に抜けてしまうようであれば、その部分は密閉されていないということになります。交換前と比べて抵抗感が増していれば、密着性が向上している証拠です。

次に、ドアを閉めたときの「感触」もポイントです。スムーズに閉まり、最後に「フッ」と吸い込まれるような感触があれば、内部の磁石がしっかり働いて密閉されている状態といえます。逆に、何かに引っかかるような感触や、自然にドアが開いてしまうようであれば、パッキンの浮きや取り付けミスが疑われます。

目視での確認も欠かせません。ドアを閉めた状態で、全体をぐるりと一周見て、パッキンと冷蔵庫の間に隙間がないか、部分的に浮いているところがないかをチェックしましょう。とくに角や下部は見落としやすいので注意が必要です。

また、ドアの開け閉めがスムーズかどうかも確認してください。パッキンの厚みや取り付け位置によっては、開閉に違和感を感じる場合があります。問題がある場合は、パッキンの押し込みが甘いか、取り付け位置がずれている可能性があります。

時間を少し置いてから行いたいのが「冷却状態の確認」です。交換直後はドアの開閉や電源のオフなどで庫内温度が上がっていることがありますが、数時間後に設定温度に戻っていれば問題ありません。あわせて、以前見られた結露や霜の付き具合に変化があるかも確認するとよいでしょう。

交換後の効果をしっかり実感するためには、こうしたチェックを怠らないことが何より重要です。完了後の一手間が、快適で無駄のない冷蔵庫運用につながります。

自力での交換が難しいときの対処法

自力での交換が難しいときの対処法

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日立冷蔵庫のドアパッキンは、手順さえ間違わなければ個人でも交換が可能なパーツです。しかし、誰にでもDIYでの交換がうまくいくとは限りません。パッキンがうまくはまらない、密着しない、ドアに隙間ができてしまうなどのトラブルに直面することもあります。そのような場合に備えて、事前に「自力での交換が難しいときの対処法」を知っておくことが安心につながります。

最もよくあるケースは、パッキンの型が冷蔵庫と合わず、どうやってもきれいに収まらないというものです。こうした場合、まず最初に確認すべきなのは、購入したパッキンの「型番」が冷蔵庫の本体と正しく一致しているかどうかです。ほんのわずかな記号の違いでも適合しないことがあるため、再確認をおすすめします。

また、溝に汚れが残っていたり、古いパッキンの破片が詰まっていたりすると、新しいパッキンが最後まできちんとはまらないことがあります。この場合は取り外しから清掃までの工程を見直し、改めて溝の中を丁寧に掃除してみてください。それでも改善しない場合は、無理に力を入れるのではなく、専門家に相談するのが無難です。

さらに、パッキンを正しくはめ込んでも、ドアの歪みやヒンジ(蝶番)のズレによって隙間ができてしまうケースもあります。このような物理的な問題は、パッキンだけでは対処できないため、ドアの再調整や部品交換が必要になることも。日立の一部機種ではヒンジ調整が可能ですが、工具が必要で作業も複雑です。慣れていない方が無理に触ると、かえって状態が悪化するリスクもあります。

もし作業を途中で断念することになった場合は、以下の対応先を検討してみてください。

対処方法内容
購入した家電量販店に相談冷蔵庫を購入した店舗に相談すると、修理の受付や部品の確認をしてもらえる場合があります。
日立の修理窓口へ問い合わせ公式サポートから出張修理を依頼できます。電話・Webフォーム両方に対応しています。
出張修理の目安費用を確認する出張料は約3,850円(税込)〜、修理をキャンセルした場合の費用は約5,830円(税込)程度です。
ヒンジやドアの歪みは無理に触らない調整には専用工具と知識が必要。個人での作業は推奨されません。

一見、簡単そうに見えるドアパッキンの交換も、状況によっては想像以上に難航することがあります。そのとき大切なのは、無理をせず、必要に応じて専門家に頼る判断をすることです。結果的にそのほうが冷蔵庫の寿命を延ばし、費用も最小限に抑えられる可能性があります。

長持ちさせるための日常メンテナンス

長持ちさせるための日常メンテナンス

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せっかく交換した冷蔵庫のドアパッキンを、できるだけ長持ちさせたいと考えるのは自然なことです。そのためには、交換後の使い方や日常の手入れが重要になります。パッキンはゴム製のため、汚れや湿気、強い刺激に弱く、放置すればするほど劣化のスピードが早まります。とはいえ、特別な道具を使う必要はありません。家庭でできる簡単なケアを継続することが、長持ちの鍵となります。

まず基本となるのは、定期的な清掃です。汚れや食品の汁が付着したままになると、それがカビの温床となり、衛生面でも悪影響を及ぼします。月に1回を目安に、ぬるま湯で湿らせた柔らかい布でパッキン表面を優しく拭き取るようにしましょう。頑固な汚れがある場合は、中性洗剤を薄めて使用します。掃除の際は、溝の中までしっかりと確認し、綿棒や歯ブラシなどで細かな部分の汚れも取り除くようにすると効果的です。

清掃後は水分をしっかり拭き取ることも忘れてはいけません。濡れたまま放置すると湿気がこもり、カビや劣化の原因になります。乾いた清潔な布で仕上げ拭きをするだけでも、パッキンの寿命に差が出ます。

次に気をつけたいのが、冷蔵庫の使い方そのものです。ドアの開け閉めを必要以上に繰り返したり、長時間開けっぱなしにすることは避けてください。ドアの開閉時に大きな温度差が発生しやすく、パッキン部分に結露ができ、それが劣化の引き金になります。また、ドアポケットに物を詰め込みすぎるとドアが完全に閉まらず、パッキンが押しつぶされた状態で変形してしまう可能性もあるため注意が必要です。

さらに、ドアを強く閉める癖がある人は気をつけましょう。衝撃が繰り返されると、パッキンの密着面が劣化したり、変形が早まることがあります。静かに閉める習慣をつけるだけで、パッキンへの負担を軽減できます。

パッキンの劣化は、日々のちょっとした行動で大きく左右されます。高価な冷蔵庫をより長く、快適に使うためにも、こうした日常のケアを意識して続けることが何より大切です。

日立冷蔵庫 ドアパッキン 交換方法の重要ポイントを総括

記事をまとめました。

  • パッキンは冷気の密閉に重要な部品
  • 劣化は目視・触診・名刺テストで確認できる
  • 密閉不良は冷却効率の低下や電気代増加につながる
  • 型番確認は部品選定のミス防止に必須
  • 型番はドア内側の銘板で正確に確認する
  • 部品は冷蔵室・冷凍室・野菜室用で異なる
  • 必要な道具は掃除用具・ドライバー・軍手など
  • 清掃は中性洗剤とぬるま湯を使い丁寧に行う
  • 古いパッキンは角から外し、破片を残さない
  • 新しいパッキンは角から順に溝にはめ込む
  • 均等に押し込み、四隅の浮きに注意する
  • ドアの開閉でパッキンを馴染ませると密着性が増す
  • 名刺テストで交換後の密閉性を再チェックする
  • 自力交換が難しい場合は専門業者への相談が安全
  • 長持ちのためには月1回程度の清掃と丁寧な使い方が必要