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洗濯中に「ゴーゴー」といった異音が日立の洗濯機から聞こえると、故障ではないかと心配になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、そうした異音の原因を整理し、効果的な対処法をわかりやすく解説します。
まずは洗濯槽に異物がないか確認するのが基本です。次に、音が出るタイミングを観察し、洗い・脱水など工程ごとの違いを把握することが大切です。
ベルトの劣化やファンモーターの異常、部品の緩みが原因である場合もあります。また、モーターの音が以前より大きくなった、脱水時に強く響くなどの変化にも注意が必要です。
それぞれの原因を見極め、修理と買い替えを判断する材料を知っておくことで、無駄な出費を防ぎながら洗濯機を長く使い続けることができます。
- 異音の種類や発生タイミングごとの原因を把握できる
- 洗濯槽やモーターなど部位別の確認ポイントがわかる
- 自分でできる異音の対処法を知ることができる
- 修理と買い替えの判断基準を理解できる
日立洗濯機の異音「ゴーゴー音」に注意すべき理由
- 洗濯槽に異物がある可能性を疑ってみる
- 異音が出るタイミングをしっかり観察する
- ベルトが劣化していないか確認する
- ファンモーターが正常に動作しているか
- 緩んだ部品が音を出していないか調べる
洗濯槽に異物がある可能性を疑ってみる
洗濯機から聞き慣れない「ゴーゴー」や「ガーガー」といった異音が聞こえる場合、最初に確認すべきポイントの一つが「洗濯槽内の異物の有無」です。これは自分で簡単に確認できる対処法の中でも、効果的で再現性の高い手順と言えます。
なぜなら、異音の多くは洗濯物と一緒に入ってしまった硬い小物が、洗濯槽やパルセーター（洗濯槽の底にある羽根）などに接触することで発生しているからです。
たとえば、小銭、ヘアピン、安全ピン、プラスチック製のボタン、鍵、子どものおもちゃの部品などが代表的です。これらが洗濯中に移動したり、狭い隙間に挟まったりすることで「カラカラ」「ガリガリ」といった異音が生じ、それが連続して「ガーガー」という音に聞こえることもあります。
確認する際は、必ず洗濯機の電源を切り、コンセントからプラグを抜いてから作業しましょう。さらに、安全のため給水も止めておくと安心です。
次に、洗濯槽の中を懐中電灯などで照らしながら丁寧に目視します。特に、槽の底や側面の隙間、縦型洗濯機ならパルセーターの周囲、ドラム式であればドアのゴムパッキンの奥などを重点的にチェックしてください。異物が見つかったら、素手ではなく割り箸やピンセットなどで取り出すと安全です。
以下に、異物の種類と発生しやすい音の特徴を表にまとめました。
| 異物の種類 | 発生しやすい音 | 主な発生箇所 |
|---|---|---|
| 小銭 | カランコロン、ガリガリ | 洗濯槽底、パルセーターの隙間 |
| ヘアピン・安全ピン | カチカチ、カラカラ | ドラムとパッキンの間、槽の隙間 |
| ボタン・プラ破片 | ガリガリ、ガーガー | 洗濯槽壁、底 |
| 鍵・おもちゃ部品 | ゴリゴリ、ドタドタ | パルセーター周辺、槽底 |
このように異物による異音は、ユーザー自身で発見・除去できる可能性が高いです。ただし、異物を放置してしまうと、モーターや排水ポンプといった重要部品にまで影響を与えることがあるため、音が気になった時点で早めに確認することが重要です。
なお、異物を取り除いた後も音が続く場合は、ほかの原因がある可能性も考えられます。その場合は次の対処手順や、修理を検討するタイミングについても確認しておくと安心です。
異音が出るタイミングをしっかり観察する
洗濯機からの異音が発生したとき、「どのタイミングで音が鳴るか」を冷静に観察することが、原因の特定に非常に役立ちます。ただ音がうるさいと感じるだけでは、適切な対処や修理依頼が難しくなってしまいます。
なぜタイミングの把握が大事かというと、洗濯機は工程ごとに使用している部品が異なるためです。洗い、すすぎ、脱水、排水、乾燥など、それぞれの工程には特定の機構が関わっています。そのため、異音の発生する場面によって故障が疑われる部品が大きく変わるのです。
例えば、洗いの段階で「ゴーゴー」と鳴るならモーターやベルトの不具合が疑われます。脱水時に「ガタガタ」と大きく振動する音が出るなら、洗濯物の偏りや設置不良が原因かもしれません。一方で、排水時に「ブーン」という唸るような音が出るなら、排水ポンプや排水口の詰まりが影響している可能性があります。
こうしたパターンを把握するには、洗濯機の運転を最初から最後まで静かに観察することが効果的です。できれば一度、周囲の音が少ない時間帯に、工程ごとに耳を澄ませて確認してみてください。気になった音はメモしておくと、後で修理業者やサポートセンターに相談する際にもスムーズに伝えられます。
観察時のチェックポイントは以下の通りです。
- 異音が出る工程（洗い・すすぎ・脱水・排水・乾燥など）
- 音の種類（ゴーゴー、カタカタ、ガーガー、キュルキュルなど）
- 音の長さや繰り返しの頻度
- 音の大きさ（以前と比べて大きくなっているか）
一見地味な作業ですが、これを行うことで不要な修理を避けたり、適切な対処を自分でできる可能性が高まります。特に最近になって音が変化した場合や、複数の音が混在しているように感じるときは、より入念にタイミングを見極めることが大切です。
音の発生工程を特定できれば、無駄な修理依頼や誤った判断を避けることができます。異音の初期段階での気づきは、洗濯機の寿命を延ばすことにもつながります。
ベルトが劣化していないか確認する
洗濯機から「キュルキュル」や「キーキー」といった高めの異音が聞こえる場合、ゴム製ベルトの劣化を疑ってみる必要があります。特に縦型洗濯機に多く見られるこの症状は、モーターの動力を洗濯槽に伝えるベルトが正常に機能していない可能性を示しています。
そもそも洗濯機のベルトは、洗濯槽やパルセーターを回転させるために重要な役割を担っています。このベルトは長年の使用や湿度の影響で伸びたり、硬化したり、ひび割れたりすることがあります。
すると、回転がスムーズに伝わらなくなり、摩擦音やすべり音が発生します。音の出方はベルトの状態や洗濯機の負荷状況によって異なりますが、多くは洗いの開始時や脱水時など、負荷がかかる場面で目立ちます。
なお、ベルトの劣化が原因の場合、放置しておくと最終的には動力が全く伝わらなくなり、洗濯槽が回転しなくなる可能性もあるため注意が必要です。
ご自身で確認する際は、安全のため電源プラグを抜き、必要に応じて背面や底部のカバーを外します。ベルトが見える位置までアクセスできたら、以下の点をチェックしてみてください。
| 確認ポイント | 劣化のサイン | 備考 |
|---|---|---|
| ベルトの張り具合 | 指で軽く押すと過度にたわむ | たるみすぎている場合は要交換 |
| ゴムの表面状態 | ひび割れ、粉吹き、変色 | 環境による劣化が疑われる |
| ベルトの動き | モーター回転時に滑っている | キュルキュル音の主な原因 |
| ベルトの幅と厚み | 均一でない、極端に薄くなっている | 摩耗により交換時期が近いことを示す |
ただし、ベルトの交換には分解作業や正確な型番の確認が必要となるため、自信がない場合は無理をせず、専門業者への相談をおすすめします。さらに、使用年数が長い洗濯機でベルトの劣化が見られる場合、他の部品の老朽化も進んでいる可能性があるため、全体的な点検も視野に入れると安心です。
なお、同様の異音が湿度の高い季節に一時的に出る場合もありますが、頻繁に発生するようであれば見過ごすべきではありません。ベルトの劣化は目に見える形で進行するため、定期的なチェックが故障予防につながります。
ファンモーターが正常に動作しているか
乾燥機能付き洗濯機を使用している際に、「ゴーゴー」や「ブーン」といった大きな音が乾燥時にのみ発生する場合は、ファンモーターの異常が疑われます。これは、モーターのベアリング摩耗やファンに絡んだホコリなどが原因で、回転がスムーズに行われなくなっている可能性があります。
ファンモーターは、乾燥運転中に温風を循環させる重要な部品です。これが正常に動作していないと、異音が発生するだけでなく、乾燥性能そのものにも影響を与えてしまいます。また、長時間にわたり過負荷状態が続くと、ファンモーターが発熱し、故障リスクが一気に高まることもあります。
一方で、乾燥時の「ウィーン」や「シュー」という音は正常な作動音であることもあります。そのため、音の大きさや質が変化したかどうかに注目することが大切です。もし以前より音が大きくなった、異常に響く、もしくは途中で音が止まる・途切れるといった兆候がある場合は、内部でトラブルが起きている可能性が高いです。
また、フィルターの目詰まりや取り付けミスもファンモーターに余計な負担をかけることがあります。まずは乾燥フィルターを取り外して清掃し、しっかりと元に戻した上で動作確認を行ってみてください。
乾燥時の異音をそのまま放置してしまうと、最終的にはファンモーターの交換が必要になることもあります。ファンモーターの位置は機種によって異なりますが、多くは乾燥フィルターの奥や本体内部に設置されているため、分解作業が必要になるケースが大半です。
ご自身で対応が難しい場合は、購入元やメーカーの修理窓口に相談し、点検や交換を依頼するのが適切です。特に使用年数が5年以上経過している洗濯機では、他の部品との連携不具合も同時に発生していることがありますので、単体の修理よりも総合的な判断が求められます。
ファンモーターの異常は乾燥機能に大きな影響を与えるため、音に異変を感じた時点で早めに対応することが、安全面でも洗濯効率の面でも重要と言えるでしょう。
緩んだ部品が音を出していないか調べる
洗濯機の異音に悩まされる原因として見落とされがちなのが、「部品の緩み」です。洗濯機は高速で回転したり、内部で水を激しく動かしたりするため、わずかな部品のズレやガタつきでも異音の原因になります。
特に、「カタカタ」「カラカラ」「コトコト」といった乾いた音や、連続的に振動するような音が聞こえるときは、内部の部品が緩んでいる可能性があります。
このような異音は、故障とは限らず、単純にネジや固定部品が緩んで振動しているだけというケースも多くあります。例えば、洗濯槽の底部に取り付けられているパルセーター（回転羽根）や、その中心の固定ネジが緩んでいると、回転中に不規則な音が生じます。
また、洗濯槽の内部にあるリフター（衣類を持ち上げる突起パーツ）がガタついている場合も、衣類の重さで揺れて音を出すことがあります。
本体外側でも、背面カバーのネジ、排水ホースや給水ホースの接続部、洗濯機本体と床の接触部など、振動によって徐々に緩む箇所は少なくありません。ホース類が本体にぶつかることで音が響くこともあるため、音の種類と発生位置を慎重に観察することが大切です。
以下に、緩みが原因で異音を発生させやすい部品と、音の特徴を表にまとめました。
| 部品の名称 | 発生しやすい音 | 確認・対策方法 |
|---|---|---|
| パルセーターの固定ネジ | カタカタ、ガリガリ | 洗濯槽の底を開けてネジの締め直し |
| 洗濯槽リフター | コトコト、カランコロン | リフターが手で揺れるかを確認 |
| 外装パネル（背面） | カタカタ、ビリビリ | ネジの緩みを点検、必要に応じて締め直す |
| ホース類 | ドンドン、バタバタ | 洗濯中にホースが壁や本体に当たっていないか確認 |
| 内部配線・パーツ | ガサガサ、カラカラ | 専門業者の点検が必要 |
こうして確認すれば、意外にも大きな修理をせずに異音の原因を取り除ける場合があります。もちろん、見える範囲での確認や軽いネジの締め直しで済む内容に限られますが、それでも緩みを放置すれば他の部品にも悪影響を与えかねません。
特に、洗濯機を設置して数年経過している場合や、引っ越しなどで移動した直後は、振動や衝撃によって緩みが起きやすくなっています。そのため、異音が発生したタイミングや前後の出来事も合わせて振り返ると、原因の特定に役立つでしょう。
日立洗濯機の異音「ゴーゴー音」に注意すべき理由
- モーターの音がうるさくなっていないか確認
- 動作音が以前より大きくなったと感じたら
- ガーガーと響く音の原因を見極める
- 脱水時の異音が続く場合のチェック項目
- 修理と買い替えの判断材料を整理しよう
モーターの音がうるさくなっていないか確認
「以前より洗濯機の音がうるさくなった」と感じたとき、その原因としてまず確認したいのがモーターの状態です。モーターは洗濯機の心臓部とも言える重要なパーツで、ここに不具合が生じると、異音だけでなく動作そのものに影響を与えることもあります。
洗濯中に「ゴーゴー」「ブーン」といった低く唸るような音が目立つ場合、モーターに負荷がかかっている可能性があります。これは、内部のベアリングの劣化や軸のズレ、あるいは過熱などが要因として考えられます。また、摩耗によって部品同士が正常にかみ合わなくなり、振動音やこすれる音が発生するケースも少なくありません。
特に縦型洗濯機では、モーターの回転をゴムベルトで伝えている構造が多く、ベルトが滑ることで摩擦音が増幅されることがあります。一方で、ドラム式の場合はモーターが直接ドラムを駆動する構造が多いため、ベアリングやモーター内部の不具合がよりダイレクトに異音として現れます。
また、洗濯物の詰め込みすぎや偏り、排水不良といった別の要因が、結果的にモーターに負荷をかけて音を大きくすることもあります。そのため、モーター単体だけでなく、周辺の状態を併せて確認することが重要です。
モーター音が大きくなっているかを見極めるには、以下の点に注目してみましょう。
- 音の種類が変わった（例：静かな回転音から唸る音へ）
- 音が連続して鳴るようになった
- 洗濯機の後ろ側から聞こえる音が以前より響いている
- 音と同時に振動が大きくなっている
- 運転中に焦げ臭いにおいがする
これらの変化が見られる場合、モーターに何らかのトラブルが発生している可能性があります。ただし、モーターは内部構造が複雑であり、分解しての確認や修理には高度な知識が必要です。自己判断で分解を行うことは避け、専門の修理業者に相談することをおすすめします。
音の変化は、洗濯機のコンディションを知らせるサインでもあります。少しでも違和感を覚えたら、放置せず早めに対応することが、機器を長持ちさせるポイントです。モーターの異常は他の部品に波及する恐れもあるため、慎重な観察が求められます。
動作音が以前より大きくなったと感じたら
普段使用している洗濯機の音が「前よりもうるさくなった」と感じるようになった場合、それは機械内部の異常を知らせるサインである可能性があります。
洗濯機はある程度の動作音を発する製品ですが、その音には“正常な範囲”と“注意が必要な変化”があります。日々の使用の中で耳が慣れてしまうと、微妙な変化に気づきにくくなりますが、音が以前よりも大きく、また長く続くようになったら注意が必要です。
洗濯機の動作音が大きくなる原因は、複数あります。まず代表的なのは、経年劣化による部品の摩耗やゆるみです。例えば、モーターのベアリングが摩耗していたり、パルセーターの軸が緩んでいたりすると、動作時に異常な振動や擦れ音が生じやすくなります。
また、ドラム式洗濯機では、回転軸の支点となる軸受けベアリングの劣化が「ゴーゴー」や「ゴォー」といった重い音につながることが多く、これが悪化するとモーターへの負荷も増加します。
さらに、洗濯槽の中に異物が残っているケースや、排水フィルターの詰まりによって排水ポンプに負荷がかかっている場合も、音が大きくなる原因となります。これらの要因が複合的に重なることで、洗濯機全体の動作音が以前よりも明らかに大きく感じられるようになります。
以下に、動作音が大きくなる代表的な原因と、それぞれの特徴的な兆候をまとめました。
| 音が大きくなる原因 | よく見られる症状・兆候 | 確認・対応方法 |
|---|---|---|
| ベアリングの劣化 | ゴーゴー、ブーンという連続した重い音 | 音の大きさと発生タイミングを記録する |
| 排水フィルターの詰まり | 排水時にブーン、ザーザーという唸り音 | フィルターを取り外して掃除 |
| パルセーターのゆるみ | カタカタ、ガリガリという断続的な接触音 | 底部ネジを確認・締め直す |
| 洗濯物の偏り | 脱水時のガタガタ音、洗濯機全体の振動 | 洗濯物を均等に配置し再運転 |
| モーターの異常 | ウィーンという音が不規則、焦げ臭が伴うことも | 使用を中止し、専門業者へ相談 |
このように、音が大きくなる背景にはさまざまな原因が考えられます。明確な異音がしていなくても、動作音に違和感を覚えたら、早めに点検することがトラブルの回避につながります。特に、洗濯機の使用年数が5年以上を超えている場合、内部部品の劣化が進んでいる可能性が高く、見逃さないよう注意が必要です。
定期的なフィルター清掃や洗濯槽のチェックを習慣づけることで、動作音の変化にも敏感に気づけるようになります。そして、不安な音を聞いた際には、その音の特徴や発生する工程を記録しておくと、修理時の判断材料にもなります。
ガーガーと響く音の原因を見極める
洗濯機から「ガーガー」と響くような音が発生している場合、それは単なる使用音ではなく、何らかの異常が発生している可能性が高いです。このような音は重く、継続的に鳴り続ける傾向があり、多くのユーザーが「故障ではないか」と不安になる要因のひとつです。
このタイプの異音は、主に内部の駆動部や摩耗部品が関係しています。縦型洗濯機の場合であれば、パルセーターと洗濯槽の間に異物が挟まっている、もしくは回転部分の摩耗によってパーツ同士が擦れ合っている可能性があります。
こうした状況では、動作時に異常な音とともに摩擦が生じ、洗濯物へのダメージや回転不良を引き起こすこともあります。
また、日立の「ビートウォッシュ」シリーズなどでは、ギアやクラッチ機構が摩耗している場合にも、ガーガーという音が出ることがあります。本来は「カチッ」や「コツッ」といった軽微な切り替え音のはずが、部品が劣化することでその動作がスムーズに行えず、より重い音へと変化してしまうのです。
一方、ドラム式洗濯機では、軸受けベアリングの摩耗がこの音の主な原因となることが多くあります。ドラムが高速回転する際に、摩耗したベアリングが振動を吸収できず、「ゴォー」や「ガーガー」といった異音を生じさせます。特に、乾燥時や脱水時にのみ音が目立つ場合は、ファンモーターや排気系の詰まりも含めて確認する必要があります。
このように、「ガーガー」とした音は一つの原因に限らず、洗濯機の構造や使用状況に応じて様々な部位から発生する可能性があります。異音の継続時間、発生する工程（洗い・脱水・乾燥など）、さらに音の大きさや振動の有無などをメモしておくと、修理業者やサポートセンターへの相談がスムーズに進みます。
いずれにしても、ガーガーという音が続く状態で洗濯機を使い続けるのは避けた方が安全です。症状を放置すると、故障の範囲が拡大し、修理費用が高額になるだけでなく、最悪の場合は火災や水漏れといったリスクも生じる恐れがあります。異常音に気づいた時点で、まずは使用を中止し、必要に応じて点検や修理を依頼するようにしましょう。
脱水時の異音が続く場合のチェック項目
洗濯機の脱水時に「ガタガタ」「ゴーゴー」「ドタドタ」といった異音が続く場合、それは単なる音ではなく、明確な異常のサインである可能性があります。
特に脱水工程は洗濯槽が高速回転するため、故障の兆候が音として顕著に現れる場面です。そのため、原因を絞り込むには、異音の発生タイミングと内容に加えて、脱水特有の負荷が関係する部位を重点的に確認することが重要です。
まず、最も多い原因が「洗濯物の偏り」です。大きなバスタオルや毛布などが一方向に片寄ることで、洗濯槽のバランスが崩れ、激しく揺れて異音を発します。
これはドラム式・縦型問わず頻繁に起こる現象で、床を叩くような「ドタドタ」という音や、本体が大きく揺れる症状を伴います。偏りを改善するには、一度運転を停止し、洗濯物をほぐして均等に配置し直すことが有効です。
次に確認すべきは、洗濯機の設置状態です。床が傾いていたり、洗濯機の脚の高さが不均等だと、脱水時の振動が吸収されず異音に繋がります。また、防振ゴムやマットを敷いている場合でも、設置面との相性が悪いと逆に振動が増幅されてしまうケースもあるため、注意が必要です。
さらに、縦型洗濯機では「吊り棒」と呼ばれる、槽を支えるパーツの劣化や破損が原因になることもあります。これが損傷していると、洗濯槽が安定せず、大きな揺れと共に異音を引き起こします。
一方、ドラム式の場合は、輸送用固定ボルトを取り外さずに使用していることが問題になることもあります。新品設置後や引っ越し後にこのボルトを外し忘れていると、ドラムが自由に回転できず、異常な振動と音が発生します。
以下に、脱水時の異音が起こる主な原因と、その確認方法を表にまとめました。
| チェックポイント | 主な異音の種類 | 確認・対策方法 |
|---|---|---|
| 洗濯物の偏り | ガタガタ、ドタドタ | 洗濯物を一度取り出して再配置、重い物は分けて洗う |
| 洗濯機の水平設置不良 | ゴトゴト、ガンガン | 水準器で水平を確認し、脚部の高さを調整 |
| 吊り棒の劣化（縦型） | ガンガン、ガラガラ | 脱水時に槽が大きく揺れるなら修理業者へ相談 |
| 固定ボルトの外し忘れ（ドラム式） | ドラムが動かず本体が振動 | 背面のボルトを確認し、取扱説明書に従って取り外す |
| 設置床が柔らかい・不安定 | 振動と連動して異音 | 床を補強する、設置場所の見直し |
異音が一時的なものであれば洗濯物の偏りが原因であることが多いですが、毎回のように続く場合は構造部品の不具合を疑う必要があります。振動と音が連動して強まる傾向があるため、「単なるうるささ」と軽視せず、原因を突き止めるようにしましょう。脱水時の異常音は、洗濯機にとって負荷の大きなトラブルの前兆であることもあるのです。
修理と買い替えの判断材料を整理しよう
洗濯機から異音が発生し、それが頻繁または継続的になってきた場合、多くの人が迷うのが「修理するべきか、それとも買い替えるべきか」という判断です。
この選択には、費用や使用年数だけでなく、今後のメンテナンス性やライフスタイルの変化も関わってきます。単に価格面だけで決めると、後から「またすぐに故障した」と後悔してしまうこともあるため、複数の観点から冷静に整理しておくことが重要です。
まず確認しておきたいのは、現在の洗濯機の「使用年数」です。一般的に洗濯機の寿命は7年から10年程度とされています。製造から5年以上経っている場合、たとえ修理しても別の部品がすぐに劣化する可能性が高く、繰り返し修理に費用がかさむケースもあります。
このような状況では、修理ではなく買い替えを検討するほうが、結果的にコストを抑えられることがあります。
次に、故障している部位と修理費用を把握することが大切です。例えば、モーターやベアリング、駆動部など主要なパーツに不具合がある場合は、修理費用が3万円から7万円を超えることも珍しくありません。
一方で、排水フィルターの清掃やパルセーターのネジ締め程度であれば、数千円以下で済むこともあります。この差を見極めるためにも、まずはメーカーや修理業者に見積もりを依頼し、費用を確認しましょう。
さらに見落としがちなポイントとして、「部品の保有期間」があります。メーカーは製品の製造終了からおよそ6〜7年間は修理用部品を保有していますが、それを過ぎると部品が手に入らず、修理自体が不可能となることがあります。この場合、たとえ直せる故障であっても、選択肢は買い替え一択になります。
また、最新モデルの洗濯機には、静音性や省エネ性能、洗剤自動投入機能など、従来機種にない多くの利点があります。これらの機能が生活の質を上げてくれることもあるため、「今後も快適に使い続けたいかどうか」という観点からも、選択を見直すことが大切です。
最後に、保証の有無も判断材料になります。購入から1年以内のメーカー保証や、家電量販店の延長保証に加入している場合は、無償または低額で修理できる可能性があります。保証書や購入履歴を確認しておくと、いざというときに役立ちます。
このように、修理と買い替えの判断は、単に費用や音の大きさだけで決めるものではありません。洗濯機の状態、使用年数、修理費用、部品の入手可否、そして生活スタイルに照らし合わせて、最適な選択をしていくことが重要です。
日立洗濯機の異音「ゴーゴー音」の原因と対処法を総括
- 洗濯槽内の小さな異物が音の原因になることがある
- 異音の発生工程を把握することで原因の絞り込みがしやすくなる
- ベルトのたるみや劣化は「キュルキュル音」に繋がる
- 乾燥時の異音はファンモーターの異常が関係している可能性が高い
- 内部ネジの緩みやパーツのがたつきが振動音を生むことがある
- モーターの劣化や負荷が「ゴーゴー音」の正体となる場合がある
- 音の変化は部品の摩耗や老朽化のサインと考えられる
- 「ガーガー音」はクラッチやベアリングの異常の可能性が高い
- 脱水中の偏りや設置不良が強い振動と騒音を引き起こす
- 吊り棒の劣化は縦型洗濯機特有の異音トラブルにつながる
- ドラム式の固定ボルト未取り外しは重大な異音要因になる
- 排水フィルターの詰まりも音の大きさに影響を与える
- 異音が続く場合は使用を中止し安全を最優先にすべき
- 修理費用が高額な場合は買い替えも視野に入れるとよい
- 保証期間や部品保有年数の確認は判断材料として重要
