「三菱冷蔵庫 停電後 電源が入ら ない」と検索している方の多くは、突然の不調に戸惑い、どこから確認すればよいか分からずお困りかと思います。冷蔵庫は毎日使う家電のひとつであり、電源が入らない状況は生活に直結する深刻な問題です。しかし、焦らず順序立てて確認を進めることで、自力で解決できるケースも少なくありません。
本記事では、まず「コンセントとコードの状態を落ち着いて確認する」ところから始まり、「家中のブレーカーに異常がないか見直す」「操作パネルが反応しないときの見極め方」など、初期チェックで確認すべき基本を丁寧にご紹介します。
また、「本体の電源が入っているかを確認する方法」や「リセットの手順を間違えずに行うポイント」を踏まえて、冷蔵庫の状態を正しく見極めるコツも解説します。さらに、「正常な再起動までに必要な待機時間とは」といった冷蔵庫特有の仕様にも触れつつ、「電源の入れ直しだけで改善しないときの対応」や「内部エラーを解除するために試したい手順」といった、次のアクションも具体的に説明します。
もしそれでも改善しない場合には、「自分でヒューズを交換するリスクについて」を知っておくことで、誤った自己対応によるトラブルを避けることができます。そして最後に、「修理を依頼する前にできる最終チェック」を行えば、冷静な判断が可能になります。
このページでは、冷蔵庫が動かないときに取るべきステップを順を追って紹介していますので、ぜひ一つずつ確認しながら対処してみてください。

- 電源が入らない原因の確認ポイントがわかる
- 停電後の正しい再起動手順が理解できる
- リセットや内部エラーへの対処法が学べる
- 修理前に試すべきチェック項目が整理できる
三菱冷蔵庫が停電後に電源が入らないときの対処方法

おうち家電ラボ・イメージ
- コンセントとコードの状態を落ち着いて確認する
- 家中のブレーカーに異常がないか見直す
- 操作パネルが反応しないときの見極め方
- 本体の電源が入っているかを確認する方法
- リセットの手順を間違えずに行うポイント
コンセントとコードの状態を落ち着いて確認する

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冷蔵庫の電源が入らないとき、まず確認すべき基本のポイントは「コンセントとコードの状態」です。これは単純なようで見落とされがちですが、実際には最も多くのケースで問題の原因となっている部分です。
まず冷蔵庫の電源プラグがしっかりとコンセントに差し込まれているかを確認しましょう。停電時や復旧のタイミングで家電の周囲が動いたり、清掃や点検中に無意識に触れていたりして、プラグが緩んでしまっていることがあります。一見差し込まれているように見えても、奥まで差し込まれていない場合は通電できず、冷蔵庫は起動しません。
次に、電源コードに損傷や異常がないかを目視でチェックしてみてください。特にペットを飼っているご家庭や、家具の下をコードが通っているような環境では、コードがかじられていたり、踏まれて断線している場合もあります。表面が破れている、コードが異常に熱くなっている、または焦げたようなにおいがする場合は、ただちに使用を中止し、修理や交換を検討しましょう。
さらに、冷蔵庫を接続しているコンセントそのものに異常がある可能性もあります。別の家電製品(例えばドライヤーや電気ケトルなど)をそのコンセントに接続してみて、正常に動作するか確認すると、コンセントの故障を見分けやすくなります。
以下に、確認ポイントを整理した表を用意しました。チェックリストとしてご活用ください。
チェック項目 | 確認方法 | 注意点・対応策 |
---|---|---|
電源プラグが緩んでいないか | 一度抜いて、奥までしっかり差し込み直す | 見た目だけで判断せず、手で確実に確認する |
電源コードに損傷がないか | 表面の破れ、焦げ跡、異常な熱などを確認 | 損傷があれば使用を中止し、交換や修理を検討 |
コンセントが正常に機能しているか | 他の家電を差し込んで動作を確認 | 動作しなければ、コンセント側の不具合の可能性が高い |
延長コードや電源タップを使用しているか | 直接壁のコンセントに接続してみる | 延長コードは接触不良や容量不足を引き起こす可能性がある |
このように、まずは落ち着いて電源周りを一つずつ確認することが、無駄な修理依頼や不安を回避する第一歩になります。複雑な機械トラブルを疑う前に、シンプルな確認を丁寧に行うことが重要です。
家中のブレーカーに異常がないか見直す

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停電後に冷蔵庫の電源が入らない場合、冷蔵庫本体やコンセントだけでなく、ご家庭のブレーカーにも注意を向ける必要があります。特に停電復旧時には、急激な電流変化や電力の再投入によってブレーカーが落ちることがあり、そのまま気づかずにいるケースが少なくありません。
まず確認すべきは分電盤にある各種ブレーカーの状態です。分電盤は通常、玄関付近や洗面所の壁面などに設置されています。中を開けて、スイッチのいずれかが「OFF(下がっている状態)」になっていないか確認しましょう。
ブレーカーには主に3種類あります。ひとつは家全体の電力を制御する「アンペアブレーカー」、ふたつめは漏電を検知して電源を遮断する「漏電ブレーカー」、そして各部屋や回路ごとに設けられている「安全ブレーカー(配線用遮断器)」です。冷蔵庫がつながっている回路の安全ブレーカーが落ちていると、当然ながら冷蔵庫は起動しません。
スイッチが落ちていた場合は、まず完全に「OFF」にしてから「ON」に戻すという手順を守って操作してください。これによって正常に復帰することがあります。ただし、何度もブレーカーが落ちる場合には、回路に過剰な電力が流れているか、冷蔵庫など接続機器の内部に異常がある可能性も考えられます。
また、エアコンや冷蔵庫といった大型家電は、専用のブレーカー回路に接続されていることがあります。冷蔵庫用のブレーカーが別途設けられている場合、そのスイッチも個別に確認が必要です。
ブレーカーの確認は、電気の知識があまりない方でも比較的安全に行える対処のひとつです。しかし、何度も落ちる、触れると焦げたようなにおいがするなどの異常があれば、無理せず専門の電気業者に相談することをおすすめします。
このように、冷蔵庫が反応しないときには、ブレーカーの状態を確認することが重要なステップとなります。すぐに修理や買い替えを考える前に、まず電源供給の基本から丁寧に見直すことが大切です。
操作パネルが反応しないときの見極め方

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冷蔵庫の操作パネルが突然反応しなくなると、機器の故障を疑いたくなりますが、すぐに修理や買い替えを考えるのではなく、まずは落ち着いて状況を確認することが大切です。三菱の冷蔵庫には省エネ機能や安全装置が備わっているため、これらの仕組みにより操作パネルが一時的に無反応になるケースがあるのです。
最初に確認したいのは、冷蔵庫のドアがしっかり閉まっているかどうかです。一部のモデルでは、ドアが半開きの状態だと安全性の観点から操作パネルが動作しない仕様になっています。ドアが確実に閉じられていないと、パネルの反応がなくなったり、操作がロックされたりすることがあります。
また、省エネ機能として、一定時間操作が行われない場合にパネルの表示が消える「待機モード」が搭載されている機種もあります。操作後5分以上が経過していると、自動的にパネルが暗転しているだけということもあるため、まずはドアを開閉してみてください。多くの場合、ドアの開閉によって再び表示が点灯します。
それでも反応が戻らないときは、冷蔵庫に一時的なシステムエラーが発生している可能性があります。この場合、電源プラグを一度抜き、数分程度待ってから再び差し込む「電源サイクル」を試してみましょう。この操作により、内部システムがリセットされ、通常の動作に戻るケースがあります。
以下に、操作パネルが反応しないときに確認すべきポイントを一覧にまとめました。
確認内容 | 対処法・チェックポイント | 備考 |
---|---|---|
ドアがきちんと閉まっているか | 全てのドアを確実に閉じ直す | ドアが開いていると操作が無効になることあり |
操作後に5分以上経過しているか | 一度ドアを開閉してみる | 省エネモードで自動的にパネルが消灯することがある |
タッチ操作に反応しない | 指の乾燥や手袋の有無も確認 | 静電式パネルの場合、乾燥や汚れが影響することがある |
一時的なエラーの可能性があるか | プラグを抜き、3〜5分後に差し直す | 軽微なシステムエラーは電源再投入で回復することも |
パネル自体が故障している可能性は? | 上記をすべて試しても無反応なら、修理業者への相談を検討 | 制御基板の異常などが原因である可能性もある |
このように、操作パネルが反応しないときには段階を追って原因を探ることが重要です。焦らず、一つひとつ確認を進めることで、無用な修理費用や買い替えを避けることができます。
本体の電源が入っているかを確認する方法

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冷蔵庫の異常を感じたとき、「そもそも本体の電源が入っているのか」を確認することは極めて基本的なステップです。とはいえ、テレビやパソコンのように目に見える電源ランプやスイッチがないため、初心者の方にとっては判断が難しいかもしれません。
まず注目したいのは、庫内灯が点くかどうかです。ドアを開けたときに庫内が明るければ、少なくとも冷蔵庫には電力が供給されていることがわかります。庫内灯が点かない場合は、電源そのものが来ていない可能性が高く、電源プラグやブレーカーを疑うべきです。
次に、耳を近づけて運転音を確認します。通常、冷蔵庫は「ブーン」という低い音を出して稼働しているため、音が一切聞こえない場合には、コンプレッサーが停止しているか、電源が遮断されていることが考えられます。ただし、冷蔵庫は温度が安定していると一時的に停止する設計になっているため、音がない=故障とは限りません。
操作パネルが搭載されているモデルであれば、何らかの表示が出ていないか確認しましょう。温度表示やランプが点灯していれば、内部システムは稼働している可能性が高く、電源は生きていると判断できます。
一方で、すべてのサインが見えず、音も表示もない状態が続いている場合は、念のためコンセントを抜き、別の差込口で試すのも一つの方法です。延長コードやタップを使っている場合は、それらの不具合が原因で電気が届いていないケースもあります。
こうした基本的な確認を経ても、電源が入っているかの判断がつかない場合は、無理をせずメーカーのサポート窓口に相談するのが安全です。自分で対応できる範囲と、専門知識が必要な範囲を見極めることも、家電トラブル解決には欠かせないポイントです。
リセットの手順を間違えずに行うポイント

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冷蔵庫の不具合が疑われるとき、多くの人がまず試すのが「リセット操作」です。ただし、正しい手順で行わなければ効果が得られないどころか、冷蔵庫の機能にさらに負担をかけてしまう恐れもあります。そのため、慎重に段階を踏んで実施することが大切です。
まず知っておきたいのは、三菱の冷蔵庫にはテレビのような電源ボタンはなく、電源のオンオフやリセットは基本的に「電源プラグの抜き差し」で行うという点です。この操作を適切なタイミングと手順で行うことで、内部システムの一時的な不具合やエラー表示をリセットすることが可能になります。
最初のステップは、冷蔵庫の電源プラグをコンセントから丁寧に抜くことです。この際、焦って無理に引き抜くとコードやプラグに損傷を与える可能性があるため、根元を持ってまっすぐ引き抜くようにしましょう。次に、すぐに差し直さず、一定の待機時間を取ることが重要です。これは冷蔵庫内部の保護回路やマイコンをリセットするために必要な時間であり、状況に応じて待機時間を調整することが推奨されています。
以下に、状況別に推奨されるリセット手順を表にまとめました。
状況 | 操作手順 | 注意点 |
---|---|---|
エラー表示が出ている場合 | プラグを抜いて30秒待ってから差し直す | 操作パネルのランプや表示が回復するか確認する |
停電が7分以内で復旧した場合 | 一度プラグを抜いて約7分待ってから再接続 | コンプレッサー保護のため、すぐに挿し直さない |
停電が7分以上続いた場合 | プラグはそのままで、電源復帰後の様子を見る | 自動で運転が再開される可能性が高いため、まずは待機 |
保護装置が作動していると考えられる場合 | プラグを抜いて1時間程度放置後に差し直す | 長めの待機でシステム全体の安定を図る |
上記で改善しないが、操作パネルは生きている場合 | プラグの抜き差しと同時にブレーカーを一度OFF→ONする | 電源供給系統全体のリフレッシュを行う目的で実施 |
一度の操作で改善しない場合でも、何度も繰り返すのは避けましょう。冷蔵庫のコンプレッサーや電子制御部は電源の急激な切り替えに弱く、結果的に故障のリスクを高めてしまう恐れがあります。
こうした点を踏まえ、冷静に順序を守ってリセット操作を行うことが、無駄な修理依頼を避けるための賢明なアプローチといえるでしょう。
三菱冷蔵庫 停電後 電源が入らない原因と再起動のヒント
- 正常な再起動までに必要な待機時間とは
- 電源の入れ直しだけで改善しないときの対応
- 内部エラーを解除するために試したい手順
- 自分でヒューズを交換するリスクについて
- 修理を依頼する前にできる最終チェック
正常な再起動までに必要な待機時間とは

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冷蔵庫が停電後にすぐ起動しないからといって、すぐに故障を疑う必要はありません。実は多くの冷蔵庫には「再起動の待機時間」という設計上の仕様があり、それを理解せずに電源を何度も抜き差しすると、かえってコンプレッサーなどの重要部品に悪影響を与えてしまうことがあります。
再起動に待機時間が必要な背景には、冷蔵庫のコンプレッサー保護という重要な目的があります。コンプレッサーは起動時に非常に大きな電力を必要とするため、電源が断続的に供給されると過負荷がかかり、故障や寿命の短縮につながる恐れがあるのです。そのため、停電が発生した後やブレーカーが落ちた後には、設計上わざと一定時間起動しないようにされている機種もあります。
例えば、短時間の停電であれば、プラグを抜いたあとに7分程度待ってから再接続するのが適切とされています。この7分という時間は、コンプレッサーの再起動タイマーがリセットされ、負荷が軽減されるまでの目安です。
一方、停電が長時間に及んだ場合は、冷蔵庫自体が電源復旧後に自動的に動作を再開するケースもあります。そういった場合には、プラグを無理に抜かず、しばらく様子を見るのが賢明です。逆に、何らかのエラーが表示されているときには、プラグの抜き差しによるリセットを行い、少し短めの30秒程度の待機でも効果を発揮する場合があります。
こうして状況に応じて待機時間を変えることが、冷蔵庫の負担を減らしつつ、正しく再起動を促すために重要なポイントとなります。焦らず、冷静に時間を置いてから再接続する姿勢が、トラブル回避の鍵になります。
電源の入れ直しだけで改善しないときの対応

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冷蔵庫の不具合に対して電源の入れ直しを行っても改善しない場合、さらに踏み込んだ対応が必要です。特に三菱冷蔵庫のような最新モデルは、高度な保護機能や制御機構が搭載されているため、単純な電源操作だけでは正常に戻らないこともあります。
このような状況でまず注目すべきなのは、冷蔵庫本体以外の電源周辺機器や家庭内の電力環境です。例えば、延長コードや電源タップを使用している場合、接触不良や容量不足が原因で冷蔵庫に十分な電力が供給されていない可能性があります。こうした機器を介さず、壁のコンセントに直接接続してみることで、問題がどこにあるのかを切り分けることができます。
また、冷蔵庫以外の家電製品を同じコンセントに接続して動作を確認するのも有効です。もし他の機器も作動しないようであれば、コンセントそのもの、または回路の異常が疑われます。
さらに、冷蔵庫内部の異常が原因となっているケースも考えられます。たとえば、コンプレッサーが故障していたり、基板が電力変動によって一時的に停止していたりすると、見た目では電源が入っているように見えても、実際には正常に作動していない場合があります。こうしたトラブルはユーザーの判断だけでは特定しづらいため、ある程度の段階で専門業者への相談が必要になります。
以下に、電源入れ直しで改善しなかったときの対応を状況別に整理した表を掲載します。
状況・症状 | 確認・対応策 | 注意点・補足情報 |
---|---|---|
延長コードや電源タップを使用している | 壁のコンセントに直接接続してみる | 延長コードは電圧が不安定になる原因になることもある |
他の家電も動かない | コンセントか回路の異常が疑われる | ブレーカーも合わせて確認することが重要 |
コンプレッサー音がまったくしない | 内部故障の可能性あり。修理業者への相談を検討 | 基板やモーターのトラブルが隠れている場合もある |
操作パネルが消えたままで再起動しない | 保護装置が作動している可能性がある | コンセントを抜いて1時間ほど待機してから再接続する |
修理依頼前に試すべきことがすべて終わっている状態 | メーカーや販売店のサポートセンターに連絡する | 無理に開けたり分解したりしないことが重要 |
このように、単に電源を入れ直すだけでは解決しない場合でも、段階的にチェックできる方法は多く存在します。焦って判断を急がず、まずは安全に確認できる範囲から順に対応していくことで、不要な修理費用を避けることにもつながります。
内部エラーを解除するために試したい手順

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冷蔵庫がうまく起動しない、操作パネルが無反応になる、エラー表示が出るといった症状が見られるとき、内部エラーの可能性があります。このような状態でも、必ずしも故障とは限りません。多くの場合、軽微な制御トラブルや電圧変動によって冷蔵庫のシステムが一時的に不安定になっているだけというケースも少なくありません。
内部エラーを解除する方法として最も手軽に試せるのが、「電源サイクル」と呼ばれるリセット操作です。これは冷蔵庫の電源プラグを一度抜き、一定の時間を置いたあとで再び差し込むという操作で、冷蔵庫内部の制御基板に溜まったエラーをリセットする効果があります。
ただし、この手順を行う際に重要なのは「十分な待機時間を取ること」です。30秒〜1分程度では完全に回路が放電されず、効果が不十分となる場合もあります。そのため、できれば5分以上、状況によっては1時間程度プラグを抜いたままにしておくと、より確実にリセットが行えると言われています。
また、冷蔵庫の電源を落とす際には、ブレーカーからも完全に電源を切る方法が有効な場合もあります。特にブレーカーが冷蔵庫専用になっている家庭では、プラグを抜かずとも電源のリフレッシュが可能です。この操作も同様に5〜10分ほど時間を空けてから電源を戻すようにしましょう。
一方で、操作パネルが点灯しておらず、音もまったくしない場合は、単なる内部エラーではなく部品の故障や基板異常の可能性も否定できません。その際には、自己判断に頼らずメーカーのサポート窓口に相談するのが安全です。
このように、内部エラーに対しては段階的な対応が可能です。まずは安全にできる範囲でリセット操作を行い、それでも改善が見られない場合に初めて専門業者に相談する、という流れが理想的な対処法です。
自分でヒューズを交換するリスクについて

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冷蔵庫がまったく動作しないとき、「ヒューズが切れているのでは?」と考える方もいるかもしれません。インターネット上では、「自分でヒューズを交換して直した」といった情報も見かけることがありますが、家庭用冷蔵庫、特に三菱のような高度な制御機能を備えた製品においては、自己判断でヒューズ交換を行うことには大きなリスクがあります。
まず最初に認識すべきことは、冷蔵庫のヒューズは一般的な消耗品ではなく、「異常な電流や電圧を検知したときに内部を保護するために切れる」ものだという点です。つまり、ヒューズが切れたのは結果であり、その原因となる異常(ショート、基板の故障、過電流など)が背後に存在している可能性が極めて高いのです。
このような状況下でヒューズだけを交換すると、根本的な問題を解決できないどころか、通電後にさらなるトラブルを招く恐れがあります。最悪の場合、火災や感電といった重大事故につながることもあります。また、内部のヒューズは制御基板やコンプレッサーに近い位置にあるため、分解作業には高い技術と電気に関する知識が求められます。
次に注意すべき点は、製品の保証対象外となるリスクです。たとえ修理可能な状態であっても、ユーザー自身が冷蔵庫の内部を開けて改造や部品交換を行った場合、メーカー保証や延長保証が無効になることがあります。三菱電機も、安全のためにユーザーによる内部修理を想定していない旨を案内しています。
こうした事情を踏まえると、ヒューズ交換が必要と思われるような症状が出た場合でも、まずはメーカーのサポート窓口や正規の修理業者に連絡を取り、専門家の判断を仰ぐのが最も安全で確実な方法と言えるでしょう。
以下に、ヒューズ交換に関連する注意点と代替対応の選択肢を表にまとめました。
状況・行動 | リスク・注意点 | 推奨される対応方法 |
---|---|---|
自分でヒューズを探して交換しようとする | 感電・火災・製品保証の失効 | 内部を開けずにメーカーまたは修理業者に連絡する |
ヒューズの位置がわからず分解を始める | 内部部品を傷つけたり、配線を誤って抜く可能性がある | 自己判断での分解は避け、点検は専門業者に依頼する |
正常なヒューズを無理に交換する | 本来不要な部品交換で費用と時間が無駄になる | ヒューズが原因かどうかはプロの診断に任せることが望ましい |
ヒューズ交換で一時的に改善したが再発する | 根本原因が未解決なままのため、再び同じトラブルが起こる可能性が高い | 継続的な不具合がある場合は、早めに正式な点検を依頼する |
こうしたリスクを理解しておくことは、冷蔵庫を安全に、そして長く使い続けるうえで非常に重要です。自己流での修理には限界があるため、専門家の力を借りる選択が結果的にもっとも安全で確実な対処法となります。
修理を依頼する前にできる最終チェック

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冷蔵庫がうまく動かない、操作パネルがつかない、電源が入っていないように見えるといったとき、すぐに修理を依頼する前にできるセルフチェックを行うことで、不要な修理費用や時間のロスを避けられることがあります。初めて冷蔵庫トラブルを経験した方であっても、基本的な確認項目を一通り押さえておくだけで、状況の切り分けが可能になります。
まず最初に確認すべきは、電源プラグがしっかりとコンセントに差し込まれているかどうかです。停電や移動時に緩んでしまっていることも多いため、念のため一度抜いてから奥までしっかりと差し直すことが大切です。また、延長コードや電源タップを使っている場合は、それらを外して壁のコンセントに直接接続してみましょう。
次にチェックすべきはブレーカーです。特に停電復帰後などは、ブレーカーが落ちて冷蔵庫に電力が供給されていないこともあります。家全体のメインブレーカーだけでなく、冷蔵庫がつながっている各回路の個別ブレーカーも合わせて確認しましょう。
さらに、操作パネルが無反応であっても、省エネモードや節電機能によって表示が消灯している可能性があります。一度ドアを開け閉めしてみたり、パネルのボタンを軽くタッチしてみることで、表示が復帰するかどうかを確認してください。
電源供給やパネル表示に異常がない場合でも、冷蔵庫内部で軽微なエラーが発生しているケースも考えられます。このようなときには、電源プラグを一度抜き、5分から10分ほど待機した後で再度接続する「電源サイクル」を行ってみましょう。これにより、内部システムの一時的な不具合が解消されることがあります。
ここまでの確認を行っても改善が見られない場合、はじめて修理の依頼を検討するステップに進みましょう。特に、焦げたようなにおいがする、火花が出たことがある、冷蔵庫の外装が異常に熱くなっているといった物理的な異常がある場合には、速やかに使用を中止し、専門の技術者に対応を依頼することが必要です。
こうしたチェックを自分で行っておけば、修理依頼時にもより具体的な状況を伝えることができ、スムーズな対応につながります。すべてを業者任せにする前に、自分でできる範囲の確認をしっかり行う姿勢が、無駄を省くポイントになるのです。
三菱冷蔵庫が停電後に電源が入らない場合の原因と対処法を総括
記事をまとめました。
- プラグがしっかり奥まで差し込まれているか確認する
- 電源コードに破損や異常な熱がないか目視で点検する
- 他の家電でコンセントの正常動作をチェックする
- 延長コードを使わず直接壁のコンセントに接続する
- 分電盤のブレーカーが落ちていないか確認する
- 冷蔵庫専用のブレーカーがある場合は個別に確認する
- ドアが完全に閉まっているかを見て操作パネルを再確認する
- パネルが消えていても省エネモードの可能性を考慮する
- タッチパネルが反応しない場合は手の乾燥や汚れにも注意する
- リセット時にはプラグを抜いたまま5分以上待機する
- エラー表示時は30秒、保護装置作動時は1時間の待機をとる
- コンプレッサーが起動しない場合は再起動のタイミングを守る
- 再起動しても改善しない場合はコード類や周辺機器も見直す
- ヒューズ交換は感電や火災のリスクがあり自己対応は避けるべき
- 最終的に改善しない場合は修理依頼前に状況を整理しておく