暑い季節になると、冷たい氷がすぐに作れる製氷機のありがたさを実感するものです。しかし、「三菱冷蔵庫 製氷機 給水ポンプ 故障」と検索してこの記事にたどり着いた方の多くは、突然氷が出なくなったり、給水ランプが消えないなど、何らかのトラブルに直面していることでしょう。

製氷機が氷を作らない原因は一つではなく、実にさまざまな要素が絡んでいます。氷が出ないときに最初に見直すべき点を押さえるだけでも、簡単に解決できるケースは少なくありません。例えば、タンクの掃除で改善するケースもあるほか、ランプが消えないときの原因とは意外な部分にあることもあります。

また、ポンプから異常音や無音のときの見分け方を知ることで、給水ポンプ自体に問題があるかどうかを見極めやすくなります。さらに、水の通り道に詰まりがあるかもしれない場合には、フィルターやチューブの点検も有効です。

給水ポンプが動かないときに考えられる要因は、機械的な故障だけでなく、電気系統や内部腐食など多岐にわたります。修理や交換が必要なときの判断の目安を理解しておけば、無駄な出費を避けることにもつながります。

本記事では、ポンプの仕組みを知っておくべき理由をはじめ、リコール対象か確認する方法、修理費用や依頼の流れを知っておこうといった実用的な情報まで、わかりやすく解説しています。初めての方でも安心して読み進められる内容となっていますので、ぜひ最後までチェックして、冷蔵庫の製氷機トラブルを解決するヒントにしてください。

  • 氷ができない原因と初期チェックの方法
  • 給水ポンプや水経路の故障サインの見分け方
  • 修理か交換の判断基準と費用の目安
  • リコール対象製品の確認方法と対応手順

三菱冷蔵庫の製氷機が動かないときの確認方法

三菱冷蔵庫の製氷機が動かないときの確認方法

おうち家電ラボ・イメージ

  • 氷が出ないときに最初に見直すべき点
  • タンクの掃除で改善するケースもある
  • ランプが消えないときの原因とは
  • ポンプから異常音や無音のときの見分け方
  • 水の通り道に詰まりがあるかもしれない

氷が出ないときに最初に見直すべき点

氷が出ないときに最初に見直すべき点

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冷蔵庫の製氷機から氷が出ないというトラブルに直面したとき、多くの方がすぐに「故障では?」と不安になります。しかし、すぐに修理や買い替えを検討する前に、いくつかの基本的なチェックポイントを確認することで、簡単に解決できる場合もあります。

まず確認してほしいのは、製氷機能自体が「オン」になっているかどうかです。冷蔵庫によっては誤ってスイッチをオフにしてしまっていることがありますし、停電後に設定がリセットされてしまう機種もあります。また、冷凍室の温度設定が適切でない場合も、氷が作られにくくなります。氷を作るには十分な冷却が必要で、設定温度が高すぎると製氷まで至らないことがあるのです。

次に、冷蔵庫や冷凍室のドアがしっかりと閉まっているかも確認してください。わずかな隙間でも庫内温度が安定せず、製氷サイクルに悪影響を及ぼします。ドアパッキンが劣化していたり、野菜室や冷凍庫の奥に物が挟まって閉まり切っていないこともあります。

給水タンクの状態も見逃せません。水が入っていない、もしくはタンクが正しい位置にセットされていないと、製氷機へ水が供給されず、当然ながら氷は作られません。見た目にはタンクがセットされているようでも、微妙にズレていることで水が送られないこともあります。

以下の表に、氷が出ないときに確認すべき代表的な項目と、その対処方法をまとめました。

症状考えられる原因確認・対処法
氷が全くできない製氷機能がオフ、停電後のリセット未実施製氷スイッチをオンに設定、再起動を試す
給水ランプが点灯・点滅したままタンクが空、または正しくセットされていない水を補充し、タンクをしっかりと装着
冷蔵庫のドアが閉まりきらないパッキンの劣化や物の挟まりドア周りの状態確認、パッキンの清掃や交換を検討
冷凍室温度が高い設定温度が不適切説明書に記載の適正温度に調整
氷が小さい、崩れやすい水量不足や温度不安定フィルターの詰まり確認、冷気の流れを妨げていないかチェック

このように、トラブルの多くは簡単な確認や調整で解決することが少なくありません。あわてて修理を依頼する前に、まずはこれらの基本項目を一つひとつ見直してみるとよいでしょう。

タンクの掃除で改善するケースもある

タンクの掃除で改善するケースもある

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製氷機がうまく作動しない原因として、給水タンクの汚れやぬめりが関係していることもあります。定期的な清掃を怠っていると、タンク内部に付着した水垢やカビ、異物などが水の流れを妨げる原因になり、給水ポンプや製氷機全体の機能に影響を及ぼすことがあります。

特に、冷蔵庫を長期間使っていて一度もタンクを掃除していない場合や、浄水器を通さない水道水を使用している場合は、内部に汚れが蓄積している可能性が高くなります。この汚れがフィルターや吸水口に詰まると、製氷機に水が送られなくなり、氷ができない状態が続きます。

タンク掃除の基本手順としては、まず給水タンクを取り外し、中性洗剤を薄めた水でタンク内部をやさしく洗浄します。固いブラシは避け、スポンジや柔らかいブラシを使うことが推奨されます。ぬめりがある場合はぬるま湯を使うと落ちやすくなります。フィルターが取り外せる機種であれば、そちらも忘れずに清掃してください。清掃後はよくすすぎ、水分を拭き取ってからタンクを冷蔵庫に戻します。

この作業は定期的に行うことで、給水経路を常に清潔に保ち、トラブルの予防にもなります。ただし、清掃の際に無理に部品を外そうとすると破損の恐れがあるため、必ず取扱説明書に記載された方法に従って作業するようにしてください。

また、注意点として、掃除の頻度が少ないとタンクの中だけでなく、給水ポンプやチューブにまで汚れが広がることがあります。そうなると、タンクの掃除だけでは改善せず、修理や部品交換が必要になる場合もあります。

このように考えると、給水タンクの清掃は単なる衛生管理ではなく、製氷機の故障を未然に防ぐ重要なメンテナンスの一つと言えるでしょう。何はともあれ、氷ができないという症状が出た場合、まずはタンクの清掃を試してみる価値があります。

ランプが消えないときの原因とは

ランプが消えないときの原因とは

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三菱冷蔵庫の製氷機において、給水ランプがいつまでも消えないという現象に悩まされることがあります。この症状は比較的よく見られるもので、製氷機能全体の不具合につながる前兆であることもあるため、早めの対応が大切です。

そもそも給水ランプは、「給水タンクに水がない」「タンクが正しく装着されていない」といった状態を知らせるためのサインです。しかし、タンクに水を満タンにしてもランプが消えない場合には、他にもいくつかの原因が考えられます。

まず第一にチェックしたいのが、タンクの装着状態です。タンクがしっかり奥まで差し込まれていないと、冷蔵庫側のセンサーが反応せず、水が供給されていないと誤認識されてしまいます。また、タンクのフタや吸水口周辺に異物が挟まっていると、正常な接続が妨げられ、結果的にランプが点灯し続けるケースもあります。

次に、センサーの誤動作という可能性も否定できません。センサー部に水垢や汚れが付着していると、水の有無を正確に検知できなくなり、給水があってもランプが消えないという現象が起きることがあります。定期的にセンサーや周辺部品をやわらかい布などで軽く拭き取るなどのお手入れが有効です。

さらに、給水経路の詰まりも見逃せないポイントです。タンクからポンプにかけての水の通り道に異物や水垢が詰まっていると、水は入っているのにポンプまで届かず、冷蔵庫が「給水されていない」と判断してランプを点灯し続ける場合があります。

以下の表に、給水ランプが消えない主な原因と、それぞれの確認・対処方法をまとめました。

状態考えられる原因対処法
ランプが常時点灯タンクに水が入っていない給水タンクに水を補充する
水はあるのにランプが消えないタンクの装着不良、接続不良タンクを一度外して、正しく装着し直す
水はある、装着も問題なしだがランプが消えないセンサー部の汚れ、誤検知センサー部分をやわらかい布で拭き取る
水はあるのにポンプまで届かない給水経路の詰まり給水口・チューブ・フィルターの清掃
リセット後もランプが消えない機械的・電気的な故障の可能性説明書のリセット手順を試し、改善しない場合は修理を検討

以上のように、給水ランプが消えない問題は単純な水不足だけでなく、複数の要因が絡み合っていることがあります。ひとつずつ順を追って確認することで、原因を特定しやすくなり、無駄な修理や買い替えを避けられる可能性があります。

ポンプから異常音や無音のときの見分け方

ポンプから異常音や無音のときの見分け方

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製氷機の給水ポンプが正常に作動していないとき、その兆候として現れるのが「異音」または「無音」です。氷ができない原因がポンプの不具合によるものであるかどうかを見極めるには、この音の変化が重要なヒントとなります。

通常、給水ポンプは製氷プロセスの一環として、水をタンクから製氷皿へ送る際に作動音を発します。その際の音は、静かな「ブーン」や「ジー」といった比較的控えめな駆動音です。普段からこの音に慣れておくと、異常の有無に気づきやすくなります。

もし、今まで聞こえていた音が急に大きくなったり、「ガガガ」といった異音がするようであれば、それはポンプ内部のモーターやギアに問題があるサインかもしれません。モーターの劣化や部品の摩耗、ゴミの巻き込みなどが原因で、部品同士が正しく動かなくなっている可能性があります。

一方で、まったく音がしなくなった場合も注意が必要です。これは、ポンプに電気が供給されていない、もしくは完全に動作を停止している状態である可能性があります。電気系統の断線や制御基板の故障が関係しているケースも考えられるため、単なる接触不良で済む場合もあれば、専門的な修理が必要になることもあります。

また、無音の状態が長く続く場合は、そもそも給水指示が出ていないだけという可能性もあります。製氷機能がオフになっていたり、温度が高すぎて製氷サイクルが動作していないなど、システム側の設定ミスや環境要因も関係してくるため、音の有無だけで判断せず、他の要素もあわせて確認することが大切です。

このように、ポンプの音に耳を傾けることで、内部の状態やトラブルの前兆に早期に気づける可能性が高まります。ただし、内部部品の修理や交換を個人で行うのはリスクを伴うため、音の異常を感じたら、無理をせず修理業者への相談を検討してください。静かなトラブルほど、気づいたときには深刻化していることもあるため、日頃から注意しておくことが予防にもつながります。

水の通り道に詰まりがあるかもしれない

水の通り道に詰まりがあるかもしれない

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製氷機に水が送られない原因として、給水経路のどこかに「詰まり」が発生している可能性があります。これは非常に見落とされやすいトラブルのひとつでありながら、実際には氷ができなくなる大きな原因になっています。

水は通常、給水タンクからポンプを通じて給水パイプへと流れ、その後製氷皿に到達します。この一連の経路のどこかに異物や水垢、カビなどが付着・蓄積していると、水がスムーズに流れなくなり、ポンプが正常に動作していても製氷皿まで水が届かなくなるのです。これにより、製氷機は「水が足りない」と誤認し、製氷を停止したり、エラーを表示したりすることがあります。

特に、給水パイプの内部や接続部には目に見えないレベルで汚れがたまっていることがあり、これが徐々に水の流れを妨げる要因となります。また、タンクのフィルター部分にゴミや水垢が溜まると、ポンプに水が届かなくなり、同様に氷が作られない状態が続きます。定期的な掃除が必要とはいえ、家庭で清掃するのが難しい構造の部品もあるため、完全な対応には注意が必要です。

下記の表に、主な詰まりの原因と、それに応じた確認ポイント・対処方法を整理しました。

詰まりの場所よくある原因確認ポイント対処法
給水タンクの出口水垢・カビの蓄積吸水口が白く濁っていないか中性洗剤と柔らかいブラシで洗浄
フィルター部ゴミやぬめりフィルターが黒ずんでいないか取り外して水洗いまたは交換
給水チューブ(ポンプ~製氷皿)水道水のミネラル分やカビ水の流れが止まっていないか目視・通水確認、必要なら業者による洗浄
接続部のジョイント異物混入やゆるみ水漏れや接続のぐらつきがないか一度取り外して正しく再装着する

このような詰まりは、見た目ではわからないことも多く、「氷ができない=ポンプの故障」と思い込んでしまう原因にもなります。ポンプ自体が問題でないケースも少なくありませんので、まずは水の通り道をしっかり確認することが大切です。

特に、数年使用している冷蔵庫や、一度も清掃していない部品がある場合は、詰まりの可能性が高くなります。氷の供給が不安定になってきたと感じたら、詰まりを疑い、できる範囲での掃除や点検を進めましょう。それでも改善しない場合は、専門業者への相談を検討してください。

三菱冷蔵庫 製氷機 給水ポンプの故障を正しく直すために

  • ポンプが動かないときに考えられる要因
  • 修理や交換が必要なときの判断の目安
  • ポンプの仕組みを知っておくべき理由
  • リコール対象か確認する方法
  • 修理費用や依頼の流れを知っておこう

ポンプが動かないときに考えられる要因

ポンプが動かないときに考えられる要因

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給水ポンプが全く動かなくなってしまったとき、その原因は機械的な不具合だけでなく、複数の要因が関係している可能性があります。ただ単に壊れたと決めつけるのではなく、原因を正しく切り分けることが、無駄な出費や手間を避けるポイントです。

まず考えられるのは、ポンプモーターの経年劣化です。ポンプは稼働するたびに回転し続ける部品であり、使用年数が長くなると内部のモーターが摩耗したり、軸受け部分が固着したりして、動作しなくなることがあります。この場合、ポンプからは何の音もしなくなり、製氷機全体も沈黙する状態になります。

一方で、電気系統の問題も見逃せません。たとえば、制御基板からポンプへ信号が送られていない場合や、配線が断線しているケースでは、ポンプそのものは壊れていなくても動作しません。特に落雷後や停電後に動かなくなった場合は、電子部品に過電流の影響が出ている可能性があります。

また、外見上は問題がなさそうでも、内部に水が入り込んでショートしていることもあります。こうなるとポンプの内部腐食や回路破損が進行し、動作は完全に停止します。防水構造であるとはいえ、長年使用する中でパッキンが劣化し、浸水を許してしまうこともあるのです。

さらに、給水経路の詰まりや製氷機能がオフになっているだけで、ポンプが作動しないケースもあります。これらはポンプ自体の不良ではなく、操作ミスや環境要因によるものなので、冷静に状況を確認することが大切です。

このように、ポンプが動かないときは、以下のような要因が考えられます。

  • モーターの寿命による物理的な故障
  • 制御基板や配線のトラブル
  • 過電流やショートによる内部損傷
  • 給水経路のトラブルで間接的に作動しない状態

何はともあれ、音がしない・動かないといった症状が見られたら、まずは冷蔵庫の電源リセットを試みると良いでしょう。それでも改善しない場合は、リスクの高い分解作業は避け、メーカーや修理業者に相談することが最も安全な対応となります。機器の寿命や使用状況に応じた冷静な判断が求められます。

修理や交換が必要なときの判断の目安

修理や交換が必要なときの判断の目安

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製氷機に不具合が発生した際、「修理で対応できるのか、それとも交換が必要なのか」と迷う方も多いかもしれません。特に給水ポンプに関する問題は、表面からは故障の有無が判断しづらいため、冷静に状況を見極めることが重要です。

まず、修理や交換の検討に入るべきサインとして挙げられるのは、ポンプからの異常音や完全な無音状態が続くときです。こうした音の変化は、内部部品が摩耗している、または動作に必要な電流が流れていないことを意味している可能性があります。単なる一時的な不具合であればリセット操作で回復することもありますが、何度試しても改善しない場合は、明らかに内部に問題が生じていると判断できます。

また、給水タンクやパイプ類を掃除し、水の流れが正常であることを確認しても、製氷機に水が届かない状態が続くなら、ポンプが水を汲み上げられていない可能性が高くなります。こうした場合はポンプ自体が物理的に劣化・破損していると考えられるため、部品交換が必要になるでしょう。

さらに、製氷皿の破損やセンサーの故障など、ポンプとは別の部分にも異常が見つかった場合は、修理内容が複数に及ぶ可能性があるため、総合的に費用や対応範囲を比較して判断する必要があります。冷蔵庫がすでに10年以上使われているのであれば、修理よりも買い替えを検討するのも一つの選択肢です。

以下に、修理・交換の目安を具体的な状態別にまとめた表を掲載します。

状態や症状修理の目安交換の検討が必要なケース
ポンプから異常音がするモーターの摩耗が軽度な場合は修理可能異音が常に続く、動作に支障がある場合は交換を推奨
音がまったくしないリセットで改善すれば修理不要電気系統の断線やモーター焼損時は交換が必要
水はあるのに氷ができない給水経路やフィルター清掃で回復する場合あり清掃後も改善しないならポンプ交換を検討
製氷皿の破損、センサー不良が同時に発生修理部品が入手可能であれば修理可能複数部位に不具合があるときは修理費用がかさむ
使用年数が10年以上で頻繁に不調が起きている場合一部修理で延命できる可能性あり耐用年数を超えているなら買い替えのほうが確実

このように、修理か交換かの判断は「症状の深刻さ」「部品の入手可否」「冷蔵庫の使用年数」など、複数の視点から冷静に見極める必要があります。無理に古い部品を修理し続けるよりも、全体の耐久性を考えて買い替えた方が長期的にはコストパフォーマンスが高くなることもあります。まずは症状をしっかり把握し、必要であれば専門業者に相談して正確な診断を受けましょう。

ポンプの仕組みを知っておくべき理由

ポンプの仕組みを知っておくべき理由

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冷蔵庫の自動製氷機において「給水ポンプ」は非常に重要な役割を果たしています。水をタンクから製氷皿まで送り届けるこのポンプが正常に動作しなければ、氷ができなくなるのは当然のことです。だからこそ、このパーツの仕組みをある程度理解しておくことには大きな意味があります。

ポンプの基本的な構造は、モーターと羽根車(インペラー)からなり、モーターが電力で回転することで水を吸い上げて押し出すという単純かつ効率的な仕組みです。三菱冷蔵庫の場合は、センサーが水位を検知して必要なタイミングでポンプを作動させ、製氷皿に一定量の水を供給するように制御されています。この流れが正しく行われて初めて、氷を作るサイクルが始まるのです。

この構造を知っておけば、氷ができないときの原因をより的確に絞り込むことができ、無駄な対応を避けられます。例えば、水は入っているのにポンプ音がしない場合は電気系統、逆に音がするのに水が送られない場合は羽根車の不具合や詰まりと推測できるようになります。仕組みを知ることは、自分で判断できる範囲を広げることにもつながるのです。

また、ポンプの構造を理解しておくことで、清掃やメンテナンス時にどの部分を丁寧に扱うべきかが明確になります。構成部品が精密であることを把握していれば、強く擦ったり無理に取り外したりすることが故障につながることも避けやすくなるでしょう。

一方で注意すべき点もあります。ポンプの構造を知っているからといって、個人での分解修理は推奨されません。製品の保証が無効になったり、かえって状態を悪化させる危険があるためです。知識はあくまで原因特定や予防のために活用し、実際の修理は専門家に任せるという判断が大切です。

このように、ポンプの仕組みを理解することは、トラブル発生時に冷静に対応するための「知識としての備え」と言えます。普段は目にすることのない内部構造ですが、冷蔵庫を長く安心して使い続けるためには、基本的な仕組みを把握しておくことが非常に有効です。

リコール対象か確認する方法

リコール対象か確認する方法

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製氷機が故障したとき、まず確認しておきたいのが「リコール対象製品かどうか」です。特に三菱冷蔵庫においては、過去に製氷機に関連する部品の不具合でリコールが実施された例があるため、自分の使っている機種がその対象に含まれていないかを確認することが重要です。対象であれば、無償で修理や部品交換が受けられる可能性があります。

確認方法はそれほど難しくありません。最も確実なのは、三菱電機の公式サイトまたは消費者庁が運営する「リコール情報サイト」を利用することです。これらのサイトでは、過去のリコール情報が型番や製造年ごとに整理されており、検索機能も用意されています。冷蔵庫本体のラベルに記載されている「型番」と「製造番号」を手元に控えてから確認するとスムーズです。

一方で、型番が似ていても対象外というケースもあるため、情報は正確に確認する必要があります。型番だけでなく、製造年や販売期間も照らし合わせましょう。特に2003〜2004年製の一部3ドア冷蔵庫では、製氷皿が破損し、氷と一緒に破片が混ざってしまう恐れがあるとしてリコールが行われていました。

以下の表では、三菱冷蔵庫における主なリコール対象の概要をまとめています。

リコール対象製品の情報内容
対象商品三菱冷凍冷蔵庫(3ドアタイプ)
対象型番MR-CU37E / MR-CU37NE / MR-CU33NE
製造期間2003年~2004年
問題点製氷皿が割れて氷に混入する可能性がある
対応内容無償の点検・修理
問い合わせ窓口三菱電機フリーダイヤル(0120-324-199)

このように、該当する冷蔵庫を使用している場合は、上記の専用窓口に電話して点検や修理の手続きを依頼することができます。受付時間や必要な情報(型番・製造番号)も忘れずに準備しておくとスムーズです。

なお、公式なリコールの対象でなかったとしても、類似の問題が起きている例も報告されています。たとえば「製氷皿の割れ」が別機種でも発生している場合、リコール対象外であっても同様の対応を依頼することで、無償修理が認められることがあります。もちろん確実とは限りませんが、丁寧に経緯を説明し、相談してみることも有効です。

このように、故障=自費修理と考える前に、まずは自分の機種がリコール対象に該当するかを確認することが、トラブル解決の第一歩になります。

修理費用や依頼の流れを知っておこう

修理費用や依頼の流れを知っておこう

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冷蔵庫の製氷機が故障した際に修理を検討する場合、事前に費用感や依頼の流れを把握しておくことで、不要なトラブルや混乱を避けることができます。特に、給水ポンプに関連する故障は、専門的な作業が必要になるケースもあるため、あらかじめ概要を理解しておくことが重要です。

まず修理費用の目安についてですが、給水ポンプの部品代と出張修理費を含めて、一般的には1万〜3万円程度が相場です。これは機種や故障の内容、また修理業者によっても変動します。簡単な調整やパーツの清掃で済む場合は数千円で済むこともありますが、ポンプそのものの交換となると部品の取り寄せや技術料がかかるため、やや高額になる傾向があります。

費用面で不安がある場合は、まず見積もりを依頼するのが得策です。三菱電機の公式修理窓口では、問い合わせ時におおよその費用感を提示してくれることも多いため、症状をできるだけ詳しく伝えることがスムーズなやり取りにつながります。製造年や型番もあわせて伝えると、部品の在庫状況や修理対応の可否がすぐに確認できます。

修理の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 不具合の確認
     まずは製氷機の状態を点検し、異常音や氷ができないといった症状を把握します。
  2. サポートへの連絡
     製品の型番・症状を準備し、三菱電機の修理窓口または購入店に連絡します。
  3. 見積もり・訪問日程の調整
     修理内容に応じた費用目安が提示され、必要であれば訪問修理の日程を決めます。
  4. 修理作業の実施
     技術スタッフが訪問し、点検・交換・調整などを行います。修理時間は通常1時間前後が目安です。
  5. 支払い・完了
     修理完了後に費用を支払い、必要書類を受け取って完了です。

また、製品が保証期間内であれば、無償修理の対象になる場合もあります。購入から1年以内であれば多くの製品が対象となり、冷却機構など特定部品はさらに長期保証がついていることもあるため、まずは保証書を確認しましょう。

ただし、注意点として、取扱説明書に反した使用や自分で分解した場合などは、保証対象外になることがあります。水漏れや破損を伴う場合など、故意または過失が疑われるケースでは有償になることもあるため、その点も踏まえて判断することが大切です。

このように、修理は事前の情報収集と冷静な判断が成功のカギとなります。急なトラブルでも慌てず、正しい手順で対応することで、費用と手間を最小限に抑えられるはずです。

三菱冷蔵庫の製氷機で給水ポンプが故障したときの対応を総括

記事をまとめました。

  • 製氷機能がオフになっていないか初期確認が必要
  • 冷凍室の温度設定が適切か見直すことが重要
  • 冷蔵庫や冷凍庫のドアがしっかり閉まっているか確認する
  • 給水タンクに水が入っており正しく装着されているか確認する
  • タンク内部の汚れやぬめりが水の流れを妨げることがある
  • タンクやフィルターは中性洗剤で定期的に清掃する
  • 給水ランプが消えない場合はセンサー誤作動や詰まりを疑う
  • センサー部分の汚れは柔らかい布で拭き取ると改善する場合がある
  • 異音や無音がポンプ故障のサインとなる
  • ポンプ音の変化でモーターの異常に気づくことができる
  • 給水経路の詰まりが水の供給を妨げる原因になる
  • 詰まりはフィルターやチューブの目視と洗浄で対応できることがある
  • ポンプが動作しないときは電気系統や内部腐食の可能性がある
  • 修理と交換の判断は使用年数や故障箇所の数で決めるのが望ましい
  • リコール対象かどうかを型番と製造年から確認すべきである