冷蔵庫に突然エラーコードが表示され、「パナソニック 冷蔵庫 エラー 表示 消す」と検索してたどり着いた方も多いのではないでしょうか。こうした表示は、冷蔵庫内部の異常や使用環境の問題を知らせる重要なサインであり、無視したり、誤った方法で消去しようとすると、かえって状態を悪化させてしまうことがあります。
本記事では、エラーコードの解除手順を機種別に確認するにはどうすればよいのかをはじめ、操作パネルでエラー表示を消去する方法とは何か、そして電源リセットでエラーを解消できるかを試す際の注意点などを丁寧に解説します。加えて、H21リセット操作の基本手順と注意点を具体的に紹介し、エラー表示が消えた後に確認すべきこととは何かも明確に整理しています。
さらに、エラーコード一覧を正しく読み取るために知っておくべき基本知識や、H21エラーが出る原因と適切な対処方法、H28エラーによる冷却不良をどう防ぐかといった個別のトラブルについても掘り下げて解説。エラーコード00が意味する重大な不具合とは何か、またH43エラーを放置するとどうなるかについても詳しく触れています。
この記事を読むことで、表示されたエラーコードの意味を正しく理解し、冷蔵庫の状態に応じた適切な対応ができるようになるはずです。慌てず冷静に状況を見極め、必要な行動を選び取るための参考としてお役立てください。

- エラーコードごとの意味と対処方法を理解できる
- 自分の冷蔵庫に合ったリセット手順がわかる
- 操作パネルや電源リセットの使い方を学べる
- 修理が必要なケースと自分で解決できる範囲を見極められる
パナソニック冷蔵庫のエラー表示を消す方法を解説

おうち家電ラボ・イメージ
- エラーコードの解除手順を機種別に確認するには
- 操作パネルでエラー表示を消去する方法とは
- 電源リセットでエラーを解消できるかを試す
- H21リセット操作の基本手順と注意点
- エラー表示が消えた後に確認すべきこととは
エラーコードの解除手順を機種別に確認するには

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冷蔵庫にエラーコードが表示されたとき、まず行うべきことは「そのエラーコードが何を意味しているか」を確認することです。機種によってコードの意味や対応方法が異なるため、すぐにリセットや操作を試すのではなく、型番に合った正しい手順を知ることが重要です。
このように考えると、誤った操作によって冷蔵庫にさらに負荷をかけてしまったり、修理が必要なエラーを放置してしまったりするリスクを防ぐことができます。また、正しい方法を把握していれば、自分で簡単に対処できるケースも多く、無駄な出張修理や時間のロスを回避できるのです。
ここでポイントとなるのは「機種別に取扱説明書を確認すること」です。エラー解除の方法やリセット操作は、機種ごとに細かく異なるため、取扱説明書に記載されている指示に従うのが最も安全かつ確実な方法です。たとえば「急凍ボタンを5秒長押し」などのリセット手順が用意されていることもあれば、電源プラグの抜き差しによるリセットが推奨されている場合もあります。
以下の表は、代表的なエラーコードとその主な対応方法を機種に依存しない形で整理したものです。ただし、具体的な手順は必ずご自身の冷蔵庫の型番に基づいて確認してください。
エラーコード | 原因の概要 | 対応方法の一例 | 修理が必要な目安 |
---|---|---|---|
H21 | 製氷ユニットの異常 | 電源リセット/霜取り清掃/部品交換検討 | 再発・改善しない場合は修理 |
H28 | 冷却ファンモーターの異常 | 清掃またはリセット | モーター故障時は要修理 |
H43 | 蒸発皿ファンの異常 | ファン周辺の清掃 | 放置すると他部品へ影響 |
U04 | 吸気フィルターの清掃サイン | フィルター掃除/必要に応じてリセット | 清掃で改善しない場合相談 |
U10 | ドアの閉め忘れやセンサー誤動作 | ドア確認/スイッチ清掃 | センサー故障は要修理 |
00/E00 | 制御基板やシステムエラー(重篤な症状) | 電源リセットを試行 | 直らなければ即相談 |
どれだけ操作に慣れている方でも、機種の違いによるエラー対応の誤解は起こりやすいものです。だからこそ、まずは「型番の確認」「取扱説明書の参照」「エラー内容の正確な把握」を基本として行動することが、エラー解消の最短ルートになります。
操作パネルでエラー表示を消去する方法とは

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冷蔵庫に表示されたエラーコードを確認した後、問題が解決している場合に行うべきなのが「操作パネルを使ったエラー表示の消去」です。最近のパナソニック製冷蔵庫には、多機能な操作パネルが搭載されており、特定のボタン操作によって表示をリセットできる機能がある機種もあります。
ただし、この機能が搭載されているかどうかは機種によって異なるため、まずは取扱説明書やメーカー公式サイトで、自分の冷蔵庫に対応している操作があるかを確認する必要があります。
例えば「U04」というフィルター清掃のエラーは、該当箇所をきちんと掃除したあと、操作パネルにある「急凍」ボタンなどを5秒間長押しすることで表示をリセットできる機種があります。こうした操作が可能な場合は、エラー内容をクリアにして再度冷蔵庫の状態を正しくモニターできるようになります。
しかし、注意点もあります。操作パネルでエラーを消せたとしても、実際に異常が残っていればすぐに同じエラーが再表示される可能性があるということです。また、本来は重大な不具合が起きていたにも関わらず、表示だけを消してしまった場合、異常を見逃して使用を続けてしまうリスクも否定できません。
このように、操作パネルでエラー表示をリセットする方法は便利な機能ですが、前提として「問題が解決しているかどうかをきちんと確認した上で」使う必要があります。エラーの原因が未解決のまま表示だけを消そうとするのは、むしろ状態を悪化させる危険があるため、慎重な対応が求められます。
以上のことから、操作パネルによるエラー消去はあくまでも「正しい対処を行った後の仕上げ」として活用するべき方法であるといえるでしょう。
電源リセットでエラーを解消できるかを試す

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冷蔵庫にエラーコードが表示された場合、初期対応として有効なのが「電源リセット」です。これは、冷蔵庫の電源プラグを一度抜き、一定時間待ってから再度差し込むというシンプルな方法ですが、内部のマイコン(制御基板)の誤作動や一時的なセンサー異常などをリセットできる可能性があります。
なぜこの方法が推奨されるのかというと、冷蔵庫は多くのセンサーや電子制御によって動いており、一時的な情報の混乱や通信の誤作動が原因で、正しく冷却できていてもエラー表示が出てしまうことがあるからです。こうしたケースでは、部品の交換や修理の前に、まずリセットを試すことで問題が簡単に解決することがあります。
やり方は非常に簡単です。ただし、いくつか注意点があります。電源を抜いた後は、必ず5分以上、できれば7分以上待つようにしてください。これは、内部に蓄積された電気を完全に放電させ、マイコンのメモリをクリアするために必要な時間です。すぐに差し込んでしまうと、リセットが不完全になり、同じエラーが再び表示されることがあります。
また、冷蔵庫はコンプレッサーなどの重要な部品が稼働しているため、通電直後の抜き差しを繰り返すと、機械的にも電気的にも大きな負荷がかかり、最悪の場合は故障につながることがあります。これを避けるためにも、十分な待機時間を取ることが求められます。
以下の表に、リセット操作が有効とされる主なエラーコードの例をまとめています。あくまで参考情報であり、実際には取扱説明書の確認が必要です。
エラーコード | 内容 | リセットで改善する可能性 | 補足対応 |
---|---|---|---|
H21 | 製氷機の異常 | あり | 製氷部の霜取りや掃除も必要 |
H28 | 冷却ファンの異常 | あり | ファン周辺の清掃で改善することも |
H43 | 蒸発皿ファンの異常 | あり | 異物の除去で対応できる場合あり |
U04 | フィルター清掃サイン | 操作リセットが必要 | 清掃後にパネル操作を併用する |
00/E00 | システムエラー(制御系トラブル) | 一時的に改善する可能性あり | 継続する場合は即修理が必要 |
ただし、どのエラーにも言えることですが、リセットしてエラーが一時的に消えても、それは根本的な原因が解消されたわけではない可能性があります。再発するようであれば、必ずメーカーや修理業者に相談してください。
H21リセット操作の基本手順と注意点

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H21エラーは、パナソニックの冷蔵庫で比較的よく見られるエラーの一つで、主に自動製氷機の異常を示しています。この表示が出た場合、冷蔵庫が氷を作る過程で何らかのトラブルが発生していると考えられます。原因としては、製氷皿の動作不良、霜の付着、あるいは製氷ユニット自体の故障などが挙げられます。
このような症状が見られたとき、まず行うべき対応として「H21のリセット操作」があります。リセットとは、冷蔵庫本体の電源を一度完全に切ることで、誤作動している制御系統を初期状態に戻す作業を指します。操作方法としては、冷蔵庫の電源プラグをコンセントから抜き、最低7分以上そのままにします。7分以上待つ理由は、冷蔵庫内部のマイコンが保持している情報を完全に消去するためです。
この間に、製氷室や製氷皿周辺に霜がびっしり付着していないかを確認してみてください。もし霜が目立つようであれば、電源を切った状態で、40℃前後のぬるま湯で湿らせた布を使い、丁寧に霜を拭き取ることをおすすめします。霜が残っていると、物理的に製氷動作が阻害され、リセット後もエラーが再発する可能性が高くなります。
一方で注意していただきたいのは、この操作が必ずしも根本的な解決になるわけではないという点です。製氷ユニット内部の部品が破損している、またはモーターに不具合がある場合、リセットしてもエラーは消えず、繰り返し表示されることがあります。さらに、自分で製氷部品(アイスメカ)などを交換した場合でも、交換後にリセットを忘れると、冷蔵庫が新しい部品を正しく認識できないケースがあります。
加えて、製氷エリアは狭く、部品やセンサーが密集しているため、自己判断での分解はリスクが伴います。無理に操作を進めると、かえって故障を悪化させたり、安全面で問題が生じることもあるため、不安がある場合は迷わず専門業者への相談を検討してください。
H21エラーは、家庭でも対応できる部分がある反面、部品の劣化や異常に直結する重要なサインでもあります。安全に、そして確実にエラーを解消するためにも、正しい手順を踏んで慎重に対応することが求められます。
エラー表示が消えた後に確認すべきこととは

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冷蔵庫のエラー表示が無事に消えたとしても、それで安心してしまうのは早計です。エラーが表示されるということは、冷蔵庫が何らかの異常や不具合を検知したという証拠です。表示が一時的に消えても、内部の問題が解決していなければ、再び同じエラーが発生する可能性があります。だからこそ、表示が消えた後こそ注意が必要なのです。
こうした背景を踏まえると、エラー消去後に確認しておきたいポイントは複数あります。まず確認したいのが冷蔵庫の冷却機能が正常に働いているかどうかです。冷蔵室・冷凍室の温度が適切に保たれているか、庫内に置いた食品がしっかり冷えているかを実際にチェックしてみてください。市販の冷蔵庫用温度計を使うと、より正確な判断が可能になります。
次に重要なのが、製氷機能の状態確認です。特にH21のような製氷関連のエラーが出た後は、製氷トレイに氷がしっかりとできているか、給水タンクからの水が供給されているかなどを確認しましょう。氷が全くできていなかったり、変形していたりする場合は、依然として製氷ユニットに問題があると考えられます。
また、異音や異常な動作音の有無にも注意を払いましょう。通常よりもモーター音が大きい、ファンが何かに接触しているような音がする、あるいはコンプレッサーの稼働と停止の間隔が極端に短い場合などは、何かしらの不具合が続いているサインです。
最後に、再発の有無を確認することも欠かせません。数日以内に同じエラーコードが再表示されるようであれば、問題が一時的に隠れただけで、本質的な原因は残ったままです。こうした場合は、自力での対処を続けるのではなく、速やかにパナソニックのサポート窓口や専門の修理業者に相談するべきです。
以下の表では、エラー消去後に確認しておくべき主なチェックポイントをまとめています。
確認項目 | 内容の詳細 | 問題がある場合の兆候例 |
---|---|---|
庫内の冷却状態 | 食品が十分に冷えているか、温度計の数値は適切か | 食品が傷む/冷却が遅い/温度が設定より高い |
製氷機能の動作 | 氷ができるか、給水タンクやトレイに異常がないか | 氷ができない/水漏れ/製氷が異常に遅い |
運転音・異音 | モーター音やファンの音に違和感がないか | 変なうなり音/カラカラ音/頻繁な起動停止 |
エラーの再発有無 | 同じエラーが再表示されていないか | 同じコードが数日内に再発する |
このように、エラー表示が消えたからといって油断せず、しばらくの間は冷蔵庫の動作を丁寧に観察することが、トラブルを未然に防ぐ最善の方法です。継続的なチェックを怠らないことが、冷蔵庫を長く安全に使い続けるための基本となります。
パナソニック冷蔵庫のエラー表示を消す前に知るべきこと
- エラーコード一覧を正しく読み取るために
- H21エラーが出る原因と適切な対処方法
- H28エラーによる冷却不良をどう防ぐか
- エラーコード00が意味する重大な不具合とは
- H43エラーを放置するとどうなるか
エラーコード一覧を正しく読み取るために

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冷蔵庫にエラーコードが表示されたとき、意味がわからずに不安になる方は少なくありません。しかし、エラーコードは冷蔵庫の自己診断機能が異常を検知した際に、その内容を簡潔に示す記号であり、正しく読み解くことで適切な対処につなげることができます。
まず知っておきたいのが、パナソニックのエラーコードには「U」と「H」の2種類の頭文字があります。この違いには明確な意味があり、「U」で始まるコードはユーザー自身が対処できる可能性がある“注意・お知らせ系”のコードであることが多く、「H」で始まるコードは多くの場合、冷蔵庫の内部部品の異常や故障など、専門的な対応が必要な“システム異常”を表しています。
例えば、「U10」は冷蔵庫のドアが開いている、もしくはきちんと閉まっていない状態を知らせるコードで、ユーザーがドアをしっかり閉め直せば解消するケースがほとんどです。一方、「H28」のようなコードは機械室のファンモーターに異常があることを示しており、個人では安全に対処しきれないため、修理が前提となることが一般的です。
このような分類を理解しておくことで、表示されたエラーが自分で対応可能か、あるいはすぐに専門業者に相談すべきかを迅速に判断することができます。判断を誤って不要な操作を行うと、かえって故障を悪化させる原因になってしまうこともあるため注意が必要です。
また、型番によって同じエラーコードでも示す内容が微妙に異なるケースもあるため、取扱説明書の該当ページや、パナソニックの公式サポート情報を照らし合わせて確認することが不可欠です。さらに、エラーコードが「00」や「E00」といった表記である場合は、一般的に情報が少なく、システム全体の異常や基板のトラブルが疑われます。このようなエラーが出たときは、自己判断せず専門家に状況を伝えましょう。
つまり、エラーコードを「ただの記号」として見るのではなく、「冷蔵庫からの重要なメッセージ」として受け取ることが大切です。コードを正しく読み取ることができれば、対応の優先順位が明確になり、冷蔵庫のトラブルを早期に解決できる可能性が大きく高まります。
H21エラーが出る原因と適切な対処方法

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H21エラーは、パナソニック製の冷蔵庫でよく見られるエラーコードの一つで、自動製氷機の異常を表しています。これは単なる表示ではなく、製氷機の一部に異常や不具合があることを冷蔵庫自身が検知している状態です。氷が作られない、製氷皿が動かない、水がうまく送られていないといったトラブルの原因が潜んでいる可能性があります。
このエラーの主な要因として挙げられるのは、「製氷ユニット(アイスメカ)」の故障や誤作動、または氷や霜が製氷皿やその周辺にこびりついて動作を妨げているケースです。製氷皿が回転する際に異常があると、モーターが過負荷状態になり、H21エラーが表示されることがあります。また、製氷トレイのセンサーやドアの閉まり具合など、周辺の小さな問題が影響することもあります。
まず初めに確認すべきは、製氷機周辺に霜や氷が付着していないかという点です。もし霜が厚くなっていたら、冷蔵庫の電源を切り、ぬるま湯で湿らせた布を使って丁寧に取り除いてください。霜を無理にこそげ取るとセンサーや部品を傷つける可能性があるため、力を入れすぎないことがポイントです。
霜の清掃が完了したら、電源リセットを行いましょう。方法は、冷蔵庫の電源プラグを抜き、7分以上待ってから再接続するだけです。この操作によって、製氷ユニットが初期状態に戻り、一時的な不具合であればエラーが解消されることがあります。なお、製氷機の部品を交換した場合も、このリセット操作を必ず行う必要があります。リセットしなければ、新しい部品が正常に認識されないまま動作しないケースがあるためです。
ただし、何度リセットしても同じエラーが出る場合、アイスメカのモーターや制御基板など、内部部品に根本的な故障がある可能性が高くなります。この場合、無理に分解や修理を行うのではなく、パナソニックの公式サポートまたは信頼できる修理業者に依頼するのが適切です。
以下の表に、H21エラーの原因とユーザーが試せる対処法、専門対応が必要になる目安をまとめました。
原因の可能性 | ユーザーができる対処法 | 専門対応が必要な判断基準 |
---|---|---|
製氷皿やユニットに霜が付着している | ぬるま湯での清掃、電源リセット | 再発を繰り返す/リセットしても製氷されない |
製氷皿の回転不良 | 製氷皿の状態確認・動作音の観察 | モーターから異音がする/皿が回転しない |
部品(アイスメカ)自体の故障 | 対処不可 | 修理依頼が必要(部品交換が必要な可能性あり) |
製氷ユニットの配線・基板の異常 | 対処不可 | 電源再投入でも改善しない場合 |
このように、H21エラーは放置しておくと製氷ができないだけでなく、冷蔵庫の他機能にも影響を与える恐れがあります。表示が出た際には、速やかに点検と対応を行うようにしましょう。
H28エラーによる冷却不良をどう防ぐか

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H28エラーは、冷蔵庫本体の内部にある「機械室ファンモーター」の異常を示すもので、冷却性能に直接的な影響を及ぼす重大なサインです。このファンモーターは、コンプレッサーや冷却器周辺の熱を放出するために不可欠な役割を果たしており、正常に作動しなくなると冷蔵庫全体の温度が上昇し、食品の保存に支障をきたす恐れがあります。
このエラーの主な原因には、ファンにホコリやゴミが詰まって回転を妨げているケース、モーターの劣化や焼き付き、さらには基板との接続トラブルが含まれます。放置すると冷却不足が起きるだけでなく、コンプレッサーへの負荷が増大し、最悪の場合は冷蔵庫自体の寿命を縮めることにもなりかねません。
こうしたトラブルを未然に防ぐには、定期的な清掃と、ファン周辺に物を置かないなどの配慮が効果的です。特に背面下部の通気口や吸排気エリアは見落とされがちですが、ここが詰まるとファンの排熱効率が著しく低下します。年に数回は冷蔵庫の背面や下部を確認し、掃除機や乾いた布でホコリを取り除くようにしましょう。
また、設置場所にも注意が必要です。冷蔵庫は壁にぴったりくっつけて設置するのではなく、背面や側面に数センチの隙間を確保することで、放熱スペースを確保できます。夏場など気温が高い時期は、特に熱がこもりやすくなるため、冷蔵庫周辺の風通しにも配慮しましょう。
そして、H28エラーがすでに表示されてしまった場合は、まず電源を切り、背面の通風口やファン周辺にホコリが詰まっていないかを目視で確認してください。可能であれば、冷蔵庫のカバーを開けて、ファンに物理的な障害がないか慎重にチェックします。ただし、内部構造を自力で分解して確認するのは推奨されません。感電や故障のリスクがあるため、安全に点検するには専門の業者に依頼するのが望ましいです。
H28エラーのような冷却系の異常は、早期発見と対処が命です。日常の使用環境を見直すだけでも、エラー発生のリスクを大きく減らすことができます。ファンの働きは冷蔵庫の心臓とも言えるコンプレッサーを守るためにも非常に重要ですので、冷却不良が起きる前に日常のケアを習慣づけましょう。
エラーコード00が意味する重大な不具合とは

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エラーコード「00」または「E00」は、パナソニックの冷蔵庫において表示される中でも、特に注意が必要なコードです。この表示が出た場合、ユーザー自身で簡単に原因を突き止めることが難しく、内容によっては深刻なシステム異常を示しているケースもあります。そのため、単なる誤作動とは思わず、正確な状況判断と慎重な対応が求められます。
多くの場合、「00」や「E00」というコードは、制御基板(いわゆるマイコン)間の通信エラーや、電源の異常、制御信号の不一致といった冷蔵庫の“脳”にあたる部分の問題である可能性があります。これは、内部の部品が正常であっても、電子的なやり取りに不具合があるだけで全体の制御が停止したり、誤動作を引き起こしたりする原因となるのです。
このようなコードが表示された場合には、まず試しておきたいのが「電源リセット」です。冷蔵庫の電源プラグを抜き、7分以上待ってから再び差し込むことで、内部のメモリがクリアされ、一時的な誤動作が解消される場合もあります。ただし、表示が再び現れる、もしくは冷却が回復しないようであれば、内部的な不具合が継続していると判断するのが妥当です。
このコードが示す問題の多くは、ユーザーによる部品交換や設定変更では対処が困難です。特に「E00」が出ている場合、メイン基板の交換やファームウェアの書き換えといった、専門的な修理対応が必要になることもあります。自己判断で無理に操作を加えると、かえって状況が悪化するおそれがありますので、早期にメーカーや信頼できる修理業者へ相談することが推奨されます。
また、このような基板系のエラーは、停電復旧後や雷による過電流の直後にも発生しやすいという報告もあります。もしそういったタイミングと重なっていれば、なおさら回路的な問題の可能性が高まります。
以下の表では、エラーコード00(またはE00)が示す主な症状と、それに対して取るべき行動の目安をまとめています。
表示されるコード | 主な意味(想定される不具合) | 一次対応の可否 | 専門対応が必要な目安 |
---|---|---|---|
00 | 制御系リセットや通信不良(家庭用で稀に表示) | リセットは可能 | 再発や冷却不良が続く場合は修理依頼を検討 |
E00 | システム制御エラー、基板間の通信異常(業務用含む) | 不可(表示継続) | 冷却不能・エラー常時表示などで即修理が必要 |
このように、エラーコード00やE00は、「原因がわからないから放置」という選択が最も危険です。冷蔵庫の制御系統に不具合が発生しているという前提で、冷却の状況や異音・異臭なども併せてチェックしながら、速やかに対応することが求められます。万が一、食品が傷んでしまうリスクを避けるためにも、表示を軽視せず、冷静かつ的確に行動しましょう。
H43エラーを放置するとどうなるか

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H43エラーは、冷蔵庫の背面や底部にある「蒸発皿ファンモーター」に異常が発生していることを示すエラーです。このファンは、冷蔵庫内の霜取り運転によって発生する水分を蒸発させるために不可欠なパーツで、正常に機能していないと冷却効率が低下し、さまざまなトラブルを引き起こす原因となります。
H43エラーが表示された場合、多くはファンにホコリやゴミが詰まって動作を妨げているか、モーター自体の故障、または配線やコネクタの接触不良が原因です。この段階で適切に掃除や点検を行えば、重篤な問題に発展する前に改善できる可能性があります。
しかし、このエラーを放置したまま使用を続けると、蒸発皿に水が溜まり続け、本来ファンが蒸発させるべき水分が処理されず、水漏れや床の濡れ、冷蔵庫下部の腐食などにつながるリスクが高まります。さらに、蒸発が進まないことで庫内湿度が上昇し、カビの繁殖や食品の劣化を招く可能性も否定できません。
このような状態が続くと、冷蔵庫は設定温度を維持しようとして過剰に稼働するようになります。その結果、コンプレッサーや他の冷却部品に余計な負荷がかかり、冷却能力が低下したり、電気代が増加したりするなど、悪循環に陥る危険性が高くなります。
特に古いモデルや、ナショナルブランド時代の冷蔵庫にH43エラーが表示されている場合は注意が必要です。これらの機種ではすでに部品供給が終了していることも多く、修理の選択肢が限られてしまう可能性があります。そのため、表示に気づいた時点で早めに専門業者に連絡し、現状の確認と対応を依頼するのが最も安全です。
一見すると小さなファンの問題に見えるH43エラーですが、放置すればするほど他の重要なパーツへ連鎖的な影響を及ぼし、結果として高額な修理費や買い替えという選択を迫られることになりかねません。日常的に冷蔵庫の下部や背面に水が漏れていないか、異音が発生していないかなど、ささいな異変にも敏感になることが、こうしたトラブルを未然に防ぐ鍵となります。
パナソニック 冷蔵庫「エラー表示」消すための基本知識と対応策を総括
記事をまとめました。
- エラーコードの意味は型番により異なるため説明書で確認が必要
- 解除手順は冷蔵庫ごとの仕様に沿って行うべきである
- 操作パネルでのエラー消去は問題解決後に行うのが安全
- 電源リセットは最初に試すべき基本の初期対応方法である
- リセット時はプラグを7分以上抜いて内部メモリを完全放電させる
- H21エラーは製氷機まわりの異常が主な原因となる
- 製氷部の霜取りやリセット操作がH21エラー改善の基本対応
- H28エラーは冷却ファンモーターの異常で冷却力に直結する
- H43エラーは放置すると水漏れや庫内湿度上昇を引き起こす
- U04やU10はユーザー自身が対応しやすい警告系エラーである
- E00や00は基板トラブルの可能性が高く修理相談が必要となる
- 表示が消えても冷却や製氷状態を観察して再発の有無を確認する
- 異音や温度異常がある場合はエラー再発のサインと考えるべき
- 操作でエラーが消えても根本原因が残っている可能性がある
- 修理や相談が必要かをエラーの種類と症状で見極める必要がある