パナソニック 冷蔵庫 欠点」と検索してこのページにたどり着いた方は、おそらく購入を検討している中で、ネガティブな要素もしっかり把握したいと考えているのではないでしょうか。冷蔵庫は一度購入すれば長く使い続ける家電であり、後悔のない選択をするためには、その製品が持つメリットだけでなく、欠点や注意点についても知っておくことが重要です。

本記事では、パナソニック冷蔵庫の利用者レビューや専門的な検証結果をもとに、実際に指摘されているマイナス面を詳しく整理しています。たとえば、「音が気になる人は静音性の評価に注意」が必要な理由や、「野菜が乾燥しやすいという意外な盲点」が生じるメカニズムについても触れていきます。また、「自動製氷機にはトラブルが起こりやすい傾向」や「チルドとパーシャルを同時に使えない不便さ」など、使い始めてから気づく点も含めて紹介します。

さらに、「一人暮らしモデルの冷却力に物足りなさも」見られることや、「三菱と比べた時の機能面での違い」も明確にし、他社製品との比較検討ができるような情報も網羅しています。「評判の良い600Lモデルでも収納率に注意」が必要なケースや、「操作パネルが使いにくいという声も多い」こと、「モデルによって故障しやすい部品がある」実例、そして「高価格でもコスパに疑問を感じるケース」がある点など、多角的な視点から解説していきます。

これらの情報を参考にしながら、ご自身の生活スタイルに本当に合った冷蔵庫かどうかを見極める一助としていただければ幸いです。

  • モデルごとに異なる静音性や操作性の違いを理解できる
  • 野菜室や製氷機の設計上の弱点を把握できる
  • 他社製品との機能面の違いや比較ポイントがわかる
  • 高価格モデルでも満足度に差が出る理由を確認できる

パナソニック冷蔵庫の欠点を知って後悔を防ぐには

パナソニック冷蔵庫の欠点を知って後悔を防ぐには

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  • 音が気になる人は静音性の評価に注意
  • 野菜が乾燥しやすいという意外な盲点
  • 自動製氷機にはトラブルが起こりやすい傾向
  • チルドとパーシャルを同時に使えない不便さ
  • 一人暮らしモデルの冷却力に物足りなさも

音が気になる人は静音性の評価に注意

音が気になる人は静音性の評価に注意

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冷蔵庫の購入時に「静音性」は見落とされがちな要素ですが、実際に生活空間に設置すると、その静かさが暮らしの快適さに大きく関わってきます。特にワンルームや寝室に近い場所に置く場合、冷蔵庫の運転音は日常の中でストレスに感じることもあります。

パナソニックの冷蔵庫には、静かだと評価されるモデルもある一方で、「音がうるさい」と感じたユーザーの声も少なくありません。冷蔵庫の音は、単純な音量(デシベル)だけでなく、音の種類や周波数によって感じ方が大きく異なります。たとえば、同じ35dBの音でも「キーン」という高周波音は耳に刺さるように感じやすく、「ブーン」という低い振動音は気にならない人もいれば、振動として感じてしまう人もいます。

以下の表は、パナソニック冷蔵庫で報告される主な音とその原因、および一般的な対策をまとめたものです。

音の種類想定される原因対策や備考
ブーン、ウィーンコンプレッサー、冷却ファン設置状態の確認(水平かどうか)や、防振マットの使用が有効
キーン(高周波音)インバーター制御、電子部品メーカーによれば仕様内。吸音材で軽減できる場合も
ポコポコ、スポッ冷媒の流れ、霜取り運転正常な運転音であることが多く、気になる場合は時間帯を観察
ゴンゴン不安定な設置や共振設置面の再調整、冷蔵庫上に物を置かないようにする
ガシャ、ゴトゴト製氷時の音気になる場合は製氷機能の一時停止も検討

このように、運転音にはさまざまな種類があり、それぞれに応じた対応策が必要です。加えて、パナソニックの冷蔵庫ではコンプレッサーを上部に配置する「トップユニット方式」が採用されているモデルがあり、これが音の感じ方に影響することもあると指摘されています。上部設置はスペース効率を高める設計ですが、その分、耳に近い位置で音が発生するため、設置場所によってはより音が気になりやすくなる場合があります。

したがって、購入前には公式サイトのスペックだけでなく、実際の利用者のレビューや騒音に関する口コミをよく確認することが大切です。展示品で実際に音を確認できる家電量販店で体感してみるのも有効な手段でしょう。音に敏感な方は、事前のチェックを丁寧に行うことをおすすめします。

野菜が乾燥しやすいという意外な盲点

野菜が乾燥しやすいという意外な盲点

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パナソニックの冷蔵庫に搭載されている「Wシャキシャキ野菜室」は、野菜の鮮度保持機能として知られています。しかし、実際に使用した人の中には、葉物野菜が想定より早く乾燥してしまったという声も見受けられます。これはパナソニックの野菜室が湿度をやや低めに保つ設計であることが一因とされています。

この野菜室は、湿度を一定に保つことで水腐れを防ぎ、野菜の劣化を抑えることを目指した機能です。しかし、湿度が低すぎると葉物野菜やキノコ類などの水分を多く含む食品は乾燥しやすくなります。とくにラップせずにそのまま野菜室に入れると、数日でしおれてしまうというケースもあります。

また、家電の専門レビューによると、高級モデルに搭載されているこの機能でも、保存状態によっては「葉がパリパリになっていた」「乾燥していた」といった結果が報告されていることから、すべての野菜に対して万能な鮮度保持機能とは言い切れません。

他社製品と比較しても、東芝や日立の冷蔵庫には高湿度環境を維持する野菜室が搭載されており、葉物野菜の保存にはより適しているとの評価もあります。これらのモデルでは、密閉構造や保湿フィルターを利用して野菜の水分を閉じ込める設計がなされており、乾燥に弱い野菜でも長持ちするというメリットがあります。

こうした点からも、「Wシャキシャキ野菜室」が必ずしも全ての食材に適しているとは限らないことを理解する必要があります。野菜の種類や保存方法に合わせて、ラップを併用したり、湿度調整グッズを活用したりする工夫が求められます。

購入前には、自分がよく使う食材とその保存スタイルに対して、野菜室の機能が本当に合っているかを検討することが重要です。特に葉物野菜を頻繁に購入する家庭では、湿度コントロールが強みのモデルを比較して選ぶと、より満足度の高い冷蔵庫選びにつながるでしょう。

自動製氷機にはトラブルが起こりやすい傾向

自動製氷機にはトラブルが起こりやすい傾向

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自動製氷機は冷蔵庫の中でも便利な機能の一つですが、トラブルが発生しやすい部位としても知られています。特にパナソニック製の冷蔵庫では、自動製氷機に関連する故障や不具合の報告が一定数見られます。これは構造が複雑であることや、水を扱うパーツが多いことが原因として考えられます。

多くのユーザーが経験する問題として、「氷ができない」「異音がする」「エラーコードが表示される」などがあります。その中でも代表的なものが「H21エラー」です。これは製氷皿を回転させるモーター部分の異常を示すもので、修理には「アイスメカ」と呼ばれるパーツの交換が必要になることがほとんどです。メーカーに修理を依頼した場合の費用は2万円〜3万円が相場とされています。

以下の表に、主なトラブルの種類と原因、そして対応策をまとめました。

トラブル内容主な原因対応策・修理費用の目安
氷ができない製氷モーター異常(H21エラー)メーカー修理:約20,000〜30,000円/部品交換なら約3,000円
水漏れする給水タンクのパッキン劣化、パイプ詰まりタンクの掃除・パーツ交換
異音がする氷の落下音、モーター故障正常な音の場合もあり。長時間続くなら点検を依頼
氷にニオイがつく給水タンクの汚れ、浄水フィルターの劣化定期的な清掃・フィルター交換(750円前後)
製氷しない設定ミス、センサー誤作動、庫内温度の問題設定確認・リセット・冷却状態の確認

このように、自動製氷機のトラブルにはいくつかのパターンがあり、日頃のメンテナンスや使い方によって発生リスクを減らすことも可能です。例えば、給水タンクには水道水以外の飲料やミネラルウォーターを入れると、ポンプの詰まりやカビの発生を招くため厳禁です。また、定期的なフィルターの交換と内部洗浄を心がけることで、氷の品質や製氷能力を維持しやすくなります。

さらに注意したいのが、修理パーツの入手性です。部品保有期間を過ぎると、修理自体ができなくなることもあります。そのため、長期間使用を前提とするなら、延長保証やパーツ保有期間の確認も含めた上で製品を選ぶことが大切です。

便利な機能ほどメンテナンスが不可欠であることを理解し、自動製氷機を適切に管理してトラブルを未然に防ぐ姿勢が求められます。

チルドとパーシャルを同時に使えない不便さ

チルドとパーシャルを同時に使えない不便さ

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パナソニック冷蔵庫に搭載されている「微凍結パーシャル」機能は、肉や魚を凍らせずに保存できる便利な機能です。しかし、多くのモデルではこの機能と「チルド室」が切り替え式であり、同時に使うことができません。この仕様は、日常的に多種類の食材を保存する家庭にとって、見落とせない制約の一つです。

チルド室は、ハムやチーズ、ヨーグルトなどの加工食品や乳製品を、冷凍せずに低温で保存するのに適しています。一方でパーシャル機能は、肉や魚を「凍らせずに長持ちさせる」ことを目的としており、それぞれの用途が異なります。それにも関わらず、どちらか一方しか選べない仕様では、食材の保存に柔軟性が失われてしまうことがあります。

たとえば、夕食用の魚をパーシャルで保存しながら、朝食用のチーズやハムをチルドで保管したいという場合、切り替え式ではどちらかの保存環境を諦めざるを得ません。こうした仕様は、複数人が利用する家庭や、食材の種類が多い家庭にとってストレスの原因になりかねません。

一方で、他メーカーの冷蔵庫にはチルドとパーシャルを独立したスペースで同時に使えるタイプも存在します。たとえば三菱やシャープの一部モデルでは、上下2段構造や個別設定可能な室内ユニットによって、それぞれを分けて管理することが可能です。これにより、「肉も乳製品もベストな温度帯で保存したい」というニーズを満たす設計となっています。

ただし、パナソニックでも一部の上位モデル(MEXシリーズなど)では、チルドとパーシャルの切り替え対象が異なっており、上段冷凍室とパーシャルが連動している場合などもあります。とはいえ、基本的には「同時に使えない」という設計方針が主流です。

このように、冷蔵庫選びにおいては、単に便利そうな機能の有無だけでなく、その機能がどのように組み合わさっているかを見極める必要があります。特にチルドとパーシャルを併用したいと考える方は、モデルの仕様を事前にしっかりと確認することが欠かせません。使いたい機能が同時に使えないことで、結果的に満足度が下がってしまうケースもあるためです。

一人暮らしモデルの冷却力に物足りなさも

一人暮らしモデルの冷却力に物足りなさも

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一人暮らし向けにコンパクトな冷蔵庫を選ぶ際、最も重視されるのはサイズや静音性かもしれません。しかし、見落とされがちなのが「冷却力」です。実は、パナソニックの小型モデルには、冷却スピードが遅かったり、庫内全体の温度ムラが起こりやすいという課題があります。

冷却力の差は、特に夏場や食品を急いで冷やしたい場面で顕著に現れます。例えば、ある138Lクラスのパナソニック冷蔵庫では、室温下で常温の缶ビールが飲み頃の冷たさになるまでに8時間以上かかったという検証結果もあります。これでは、日々の使用で「思ったより冷えない」と感じてしまうのも無理はありません。

以下の表は、一人暮らし向けの冷蔵庫でよく指摘される冷却に関するポイントをまとめたものです。

問題点詳細内容対策や注意点
冷却スピードが遅い飲み物や生鮮食品の冷却に時間がかかる急冷が必要な場面では対応が難しい可能性あり
温度ムラが出やすい上段と下段で冷え方に差がある食材の配置を工夫する必要がある
冷凍室のパワー不足解凍された状態で凍り直すことも作り置きや冷凍保存が中心の人は不向き
コンプレッサー出力が小さい長時間運転が必要で電気代に影響もエネルギー効率を重視する場合は注意

こうした冷却力の物足りなさは、設計上のコンプレッサーの出力や断熱性能によるものであり、価格やサイズとのトレードオフとも言えます。パナソニックに限らず、小型モデル全般で見られる傾向ではありますが、特にパナソニックの小型モデルでは「静音性」や「省エネ性」を優先する設計が多く、冷却パワーはやや控えめと考えておくとよいでしょう。

さらに、冷凍室についても同様です。一部モデルでは「凍らせる力」が十分でないため、生肉や冷凍食品を長期保存するには不向きというレビューもあります。冷凍室が小さく、かつ冷えが甘いと、冷凍焼けや食材の劣化につながる可能性があります。

そのため、自炊を頻繁に行う方や、作り置きを冷凍保存したいと考えている方には、容量だけでなく冷却性能のしっかりしたモデルを選ぶことをおすすめします。コンパクトで静かという魅力は大きいですが、それと引き換えに「冷やす力」が妥協されていることも理解しておく必要があります。

パナソニック冷蔵庫の欠点と他社比較で見える選び方

  • 三菱と比べた時の機能面での違い
  • 評判の良い600Lモデルでも収納率に注意
  • 操作パネルが使いにくいという声も多い
  • モデルによって故障しやすい部品がある
  • 高価格でもコスパに疑問を感じるケース

三菱と比べた時の機能面での違い

三菱と比べた時の機能面での違い

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冷蔵庫選びで「パナソニック」と「三菱」はよく比較されるブランドです。どちらも日本の大手家電メーカーであり、高機能な冷蔵庫を数多く展開しています。しかし、機能の設計思想や重視しているポイントには明確な違いがあるため、用途に合った選択が必要です。

パナソニックは、全体の使いやすさや清潔性、省エネ性能を意識した設計が特徴です。たとえば、「ナノイーX」による除菌・脱臭機能や、「はやうま冷凍」「クーリングアシスト」といった調理時短をサポートする技術が挙げられます。また、「ワンダフルオープン」という引き出しが全開する機構も、多くのユーザーにとって大きな利点です。

一方の三菱は、食材の鮮度保持や温度帯の制御に力を入れているのが大きな特徴です。特に注目されているのが「切れちゃう瞬冷凍A.I.」や「氷点下ストッカーD A.I.」といった、肉や魚を解凍せずに使える技術です。これらは、料理の手間を減らすだけでなく、鮮度を保ちつつ長持ちさせるというメリットもあります。

しかし、三菱冷蔵庫にも注意すべき点があります。たとえば、高機能モデルでは操作パネルが複雑で使いにくいという声があるほか、「切れちゃう瞬冷凍」などの専用スペースが狭く、冷凍室が満杯になって使えなくなることもあります。また、最上段の棚が高めに設定されていることから、背の低い方にとってはやや不便と感じるケースもあるようです。

一方、パナソニックでは、チルドとパーシャルの切り替え式仕様が「同時に使えない」という制限として挙げられます。また、「Wシャキシャキ野菜室」は便利な印象があるものの、実際には葉物野菜が乾燥しやすいといった声も見られます。

こうして見ると、三菱は「食材の質と鮮度保持」に強みがあり、パナソニックは「使い勝手と生活スタイルへの対応」に優れていると言えるでしょう。どちらが良いかは、家庭ごとの使い方や重視したい機能によって大きく変わってきます。

たとえば、肉や魚をよく買い置きして冷凍保存したい人には三菱の冷凍機能が魅力的に映るでしょう。逆に、冷蔵室の引き出しやすさや調理の時短を重視したい方には、パナソニックの機能が合っているかもしれません。どちらも一長一短があるため、カタログスペックだけでなく、実際の使用シーンをイメージしながら選ぶことが大切です。

評判の良い600Lモデルでも収納率に注意

評判の良い600Lモデルでも収納率に注意

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大容量の冷蔵庫は、家族が多い世帯やまとめ買いをする方にとって非常に魅力的です。特にパナソニックの600Lクラスのモデルは、デザイン性や多機能性で高い評価を得ています。しかし、実際に使用してみると「意外と入らない」と感じるユーザーも少なくありません。これは収納“率”に関わる問題です。

定格内容積が600Lという数字だけを見ると、「たっぷり収納できそう」と思ってしまいがちですが、実はそのすべてが実用的なスペースではない場合があります。たとえば、NR-F609HPXというパナソニックの人気モデルでは、定格600Lに対して実際の有効収納スペースが約420L程度であるという指摘が見られます。つまり、表面上のスペックと、使える容量の間に差があるということです。

以下の表に、600Lクラス冷蔵庫のスペックと実用的な収納率に関する情報をまとめました。

モデル名定格内容積実質収納率(推定)注意点
NR-F609HPX約600L約70%(約420L)庫内構造によりデッドスペースが存在
NR-F608WPX約608L約73%(約445L)野菜室やチルド室のサイズに注意
他社同等モデル(三菱など)約600L約75〜80%庫内のシンプルな構造で収納率が高い傾向

このように、収納率はメーカーやモデルによって差があり、同じ「600Lクラス」でも使える容量は異なります。特にフレンチドア(観音開き)タイプは、中央の仕切りや棚の配置が複雑になりやすく、実際には入れにくい食材も出てきます。

さらに、上段や最下段の奥行きが狭かったり、引き出し式のトレイが中途半端にしか引き出せなかったりする構造もあるため、大きな鍋や2Lペットボトルなどを入れにくいと感じることもあります。

これを防ぐためには、購入前に「実際にどれくらい入るか」「自分の家庭の使い方に合っているか」を考えることが必要です。冷蔵室・冷凍室・野菜室それぞれの使い勝手や寸法を確認し、展示品があれば中に入れる想定で実際に棚の可動範囲などもチェックしておくと安心です。

容量だけで選ぶのではなく、使い勝手や実効的な収納スペースの“質”にも目を向けることで、後悔のない冷蔵庫選びができるはずです。

操作パネルが使いにくいという声も多い

操作パネルが使いにくいという声も多い

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冷蔵庫は日々の生活で頻繁に使用する家電であり、操作のしやすさは意外と重要な要素です。パナソニックの冷蔵庫には多くの高機能が搭載されていますが、その分、操作パネルが複雑になっているという指摘もあります。特に一部モデルでは、「どのボタンがどの機能なのか分かりにくい」「表示が小さくて見づらい」といった不満の声が複数挙がっています。

例えば、NR-FVF458などのモデルでは、タッチセンサー式の操作パネルが採用されており、一見スマートな見た目ですが、反応が鈍かったり、視認性が悪かったりすることがあります。夜間や暗い場所で操作する場合、照明が弱いためボタンが見えづらく、必要な設定に手間取ってしまうこともあります。

また、温度設定やエコナビ、省エネモード、製氷停止などの各種設定項目が、1つのパネル内に詰め込まれていることが多く、初めて使う人にとっては直感的に操作しにくいというデメリットも見られます。加えて、タッチパネル風の物理ボタンが採用されているモデルでは、「押した感覚がない」と戸惑う人もいるようです。

こうした操作性の問題は、特にご年配の方や機械操作が苦手な人にとっては、ストレスの原因になりやすいポイントです。また、取扱説明書を読まなければ機能が分かりにくいという設計は、直感的なUI(ユーザーインターフェース)を重視する昨今の家電トレンドとはややかけ離れている面もあります。

とはいえ、すべてのモデルにこのような問題があるわけではなく、モデルによってはシンプルなボタン構成で操作しやすいタイプも存在します。購入前に展示品で操作性を確かめたり、家電量販店のスタッフに説明を受けたりすることで、実際の使い勝手を確認するのが賢明です。

冷蔵庫の操作パネルは、毎日の小さな積み重ねとして影響が出やすい部分です。「機能が多い=便利」とは限らず、それを使いこなせる設計かどうかを見極めることが、ストレスの少ない家電選びにつながります。

モデルによって故障しやすい部品がある

モデルによって故障しやすい部品がある

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パナソニックの冷蔵庫は、全体として高品質で信頼性の高い製品というイメージがあります。しかし、すべてのモデルが等しく安定しているわけではなく、実際には「モデルによって特定の部品が壊れやすい」といった声が利用者から複数報告されています。これは、一部の設計や部材選定に起因するもので、購入後に思わぬ修理費がかかることもあるため注意が必要です。

特に故障が報告されやすい部品には、制御基板、自動製氷機、冷却ファン、ドレンホースなどがあり、これらはいずれも冷蔵庫の心臓部または重要なサブシステムに関わるため、故障すると冷蔵・冷凍機能全体に支障が出る可能性があります。

以下に、主な故障しやすい部品とその症状、修理費用の目安を表にまとめました。

故障部位主な症状修理費用の目安(メーカー依頼)補足事項
自動製氷機(アイスメカ)製氷できない、H21エラー表示約20,000〜30,000円部品のみ購入で自己修理すれば3,000円程度で可能(※要スキル)
制御基板冷蔵庫が動作しない、異音が続くなど機種によって高額(詳細不明)モデルによっては不具合率が高いとの報告あり
コンプレッサー冷えない、異常音がする約30,000〜70,000円保証期間が5年のことが多い
冷却ファン庫内の冷気が届かない、異音約10,000〜15,000円氷結が原因のケースもあり、自分で解消できることも
ドレンホース・ドレンパン水漏れ、床が濡れる約11,000〜15,000円詰まりやカビの発生が原因となることが多い

特に「NR-F518XG」などの特定モデルでは、「数年以内に冷却が効かなくなった」「異音の後に完全に停止した」といった故障事例が報告されており、複数年にわたって繰り返し同じ不具合が発生するケースもあります。これは設計そのもの、または部品の耐久性に起因する可能性が高いと推測されます。

また、冷蔵庫は10年程度使う前提で購入する家電ですが、部品の供給期間はそれより短いこともあるため、長く使いたい場合は延長保証の有無や部品供給の体制についても事前に確認しておきたいところです。

一方で、故障率が低いとされるモデルもあり、レビューや口コミを通じて情報を収集することで、信頼性の高いモデルを選ぶことも可能です。メーカーが公式に公表していない部品の故障傾向については、実際の利用者の声が最も参考になります。

日常的に使う家電である冷蔵庫は、一度故障すれば生活に大きな影響を及ぼすため、機能や価格だけでなく、「故障しやすさ」や「修理のしやすさ」も購入時の大事な判断材料として検討すべきです。

高価格でもコスパに疑問を感じるケース

高価格でもコスパに疑問を感じるケース

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パナソニックの冷蔵庫は、その価格帯から見ても「高級家電」に分類されるモデルが多く、特にWPXシリーズやMEXシリーズといった上位モデルでは、20万円以上するものも珍しくありません。高価格帯であることは、それだけ多機能・高性能であるということの裏返しではありますが、一方で「価格に見合った満足度が得られない」と感じるユーザーがいるのも事実です。

たとえば、「多機能すぎて使いこなせない」「結局、使っているのは冷蔵・冷凍機能だけ」といった声が上がることがあります。これは、製品自体が悪いというよりも、搭載されている機能がユーザーの生活スタイルに合っていないというミスマッチの表れです。必要のない機能にコストをかけてしまうことで、結果的にコストパフォーマンスが悪く感じられてしまうのです。

また、パナソニック冷蔵庫の価格は値引きされにくいという点もあります。特に上位機種ではメーカー希望小売価格が厳格に管理されていることが多く、他社の同等機能モデルと比べて実売価格が数万円高くなるケースも少なくありません。価格差があるにも関わらず、使い勝手や収納量、冷却力などの実使用面で大きな差を感じにくいと、どうしても「割高感」が拭えなくなります。

さらに、省エネ性能に関しても注意が必要です。多くのモデルが高効率をうたっていますが、中には2021年の省エネ基準達成率が70%を下回るモデルも存在します。こうしたモデルでは、年間の電気代が思ったより高くつき、「長く使えば元が取れる」という期待を裏切る結果になってしまう可能性もあります。

もちろん、省エネ性や耐久性、庫内の清潔性(ナノイーXなど)を評価し、「値段は高かったが買って良かった」と感じる方も一定数います。しかし、「高機能=高満足」には直結しないという点を見逃してはいけません。使わない機能に対して多くのコストを支払うのであれば、あえて機能を絞った中価格帯のモデルの方が、満足度が高くなる場合もあるのです。

どの冷蔵庫を選ぶにしても、価格だけでなく、自分の生活に本当に必要な性能かどうかを冷静に判断することが、後悔しない買い物につながります。コスパの良さは、あくまで“自分にとって価値があるか”という視点で見極めることが重要です。

パナソニック冷蔵庫の欠点に関する主な注意点を総括

記事をまとめました。

  • 静音性はモデルや設置環境によって大きく評価が分かれる
  • 「キーン」などの高周波音は特に不快に感じやすい
  • トップユニット方式により耳に近い位置で音が響きやすい
  • 野菜室の湿度がやや低めで葉物が乾燥しやすい傾向がある
  • 「Wシャキシャキ野菜室」でも全食材に最適とは限らない
  • 自動製氷機にH21エラーなどのトラブルが起こりやすい
  • 製氷機の修理には高額な費用がかかる場合がある
  • 給水タンクの清掃不足により氷に異臭がつくことがある
  • 多くのモデルでチルドとパーシャルが同時に使えない仕様
  • 小型モデルは冷却力が弱く、冷えにくさを感じやすい
  • 600Lクラスでも実際の収納率が低く期待外れとなる場合がある
  • 操作パネルが複雑で直感的に使いにくいモデルが存在する
  • モデルによっては制御基板や製氷機などが壊れやすい傾向にある
  • 高価格モデルでも機能を使いこなせずコスパが悪く感じることがある
  • 上位機種は値引きが少なく価格に対する満足度が得にくい場合がある