パナソニックの冷蔵庫を使っていると、ある日突然エラーコードが表示されて驚いたという方も多いのではないでしょうか。「パナソニック 冷蔵庫 エラー リセット」と検索してたどり着いた方は、まさに今その対応に困っている最中かもしれません。冷蔵庫のエラーは一見すると重大な故障のように思えますが、実際にはユーザー自身の手で簡単に対処できるケースも多くあります。

本記事では、冷蔵庫でエラーが出たときの正しい対応手順をはじめ、エラー表示をリセットする基本の操作方法や、電源を抜いてエラーが消える仕組みとはどのようなものかといった点をわかりやすく解説しています。また、操作パネルで行うエラー解除の具体的な流れや、機種ごとに異なるリセット手順の調べ方についても詳しく取り上げています。

さらに、リセットしても再表示されるエラーの原因や、エラーが自然に消えた場合の見極め方など、見逃しがちなポイントにも触れています。製氷機関連のエラーをリセットする方法、強制リセットを避けるべき危険な状況とはどのようなものかといった注意点も解説し、最後に冷蔵庫のリセットで設定が消えるのかの検証についても言及しています。

この記事を読むことで、パナソニック冷蔵庫のエラー発生時にどう対応すべきか、何を避けるべきかがしっかりとわかるようになります。焦らずに適切な対応を取るために、ぜひ最後までご覧ください。

  • エラー発生時の基本的な確認手順とリセット方法
  • 電源リセットやボタン操作によるエラー解除の仕組み
  • リセット後も再発するエラーの原因と見極め方
  • 自分で対応できるケースと専門対応が必要なケースの判断基準

パナソニック冷蔵庫「エラーリセット」の基本を解説

パナソニック冷蔵庫「エラーリセット」の基本を解説

おうち家電ラボ・イメージ

  • 冷蔵庫でエラーが出たときの正しい対応手順
  • エラー表示をリセットする基本の操作方法
  • 電源を抜いてエラーが消える仕組みとは
  • 操作パネルで行うエラー解除の具体的な流れ
  • 機種ごとに異なるリセット手順の調べ方

冷蔵庫でエラーが出たときの正しい対応手順

冷蔵庫でエラーが出たときの正しい対応手順

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冷蔵庫のエラー表示が突然現れると、多くの方が「故障かもしれない」と焦ってしまいがちですが、すぐに修理を依頼するのは早計です。パナソニック冷蔵庫では、使用状況やちょっとしたトラブルを知らせるためにエラーコードが表示されるケースが多く、原因を確認して適切な対応を取ることで、自分で解決できることも少なくありません。

まず、エラーが出たときは落ち着いて**「何のコードが出ているのか」**を確認することが重要です。表示されたコードを正しく把握することで、エラーの種類(操作ミスによるものなのか、部品の不具合によるものなのか)を切り分けられます。そのうえで、以下の手順を踏んで対応しましょう。

ステップ対応内容説明
① エラーコードの確認表示されている記号を控える例:「H21」「U10」など、英数字で構成されたエラーが液晶パネルに表示されることがあります。
② 取扱説明書を確認お使いの機種に対応する情報を参照エラーコードの意味や対処法が明記されている場合があり、正確な対応が可能です。
③ 基本チェックの実施ドアの閉まりや電源の接続状態を確認ドアの開けっ放しや電源の接触不良など、簡単な原因であることも多いです。
④ リセット操作を試す電源プラグの抜き差しやボタン長押し正しい手順でリセットすれば、一時的な不具合であれば改善します。
⑤ エラーが消えたかを確認再表示の有無をチェックすぐに再発するようであれば、ハードウェア的な故障の可能性もあります。
⑥ 必要に応じて専門窓口へ相談自力での解決が難しい場合パナソニックのサポート窓口や修理診断ナビの活用が有効です。

このように、エラー表示に対しては段階的にアプローチすることが非常に大切です。特に、Uで始まるコードは操作に起因するものが多いため、ユーザー自身が原因を取り除くことで解消することがほとんどです。一方、Hで始まるエラーは機械的な異常を示すケースが多いため、初期対応で改善が見られない場合は専門的な点検を検討しましょう。

この基本的な流れを理解しておくことで、無駄な不安や時間の浪費を避けることができますし、冷蔵庫の寿命を延ばすための予防保守にもつながります。

エラー表示をリセットする基本の操作方法

エラー表示をリセットする基本の操作方法

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パナソニックの冷蔵庫にエラー表示が出たとき、多くのケースでまず試すべきなのが「リセット操作」です。エラーの中には、センサーの誤検出や一時的なシステムのフリーズによって表示されているものがあり、その多くは再起動によって解消することがあります。リセット操作は冷蔵庫の状態をリフレッシュさせる第一歩であり、正しい方法で行うことで不要な修理依頼を回避することにもつながります。

最も基本的なリセット方法は「電源リセット(パワーサイクル)」です。手順としては、冷蔵庫の電源プラグを抜き、5〜7分ほど待ってから再び差し込むというもの。待ち時間が必要なのは、内部の制御基板に蓄積された電気を完全に放電させ、システムをゼロから立ち上げ直すためです。また、この時間を置くことで冷却系の圧力も安定し、再起動時のコンプレッサーへの負担を軽減できます。

電源リセットの際は以下の点に注意してください。

  • 必ずプラグ本体を持って引き抜く(コードを引っ張らない)
  • 濡れた手で触らない
  • コンセントに再度差す際は、しっかりと奥まで差し込む

また、機種によっては操作パネル上のボタンを使ってリセットできる場合もあります。例えば、「U04(フィルター清掃通知)」が表示された場合、清掃後に「急凍」ボタンを長押しすることでエラー表示を解除できる機種があります。また、「冷蔵室」ボタンの5秒長押しで、軽度なU系の表示(U10など)を消せるモデルもあります。

ただし、これらのボタン操作によるリセット方法はすべての機種に共通ではないため、必ずお使いの冷蔵庫の取扱説明書を参照し、記載のある方法に従ってください。

最後に、リセット操作後は冷蔵庫の挙動を観察することが欠かせません。エラー表示が消えても、すぐに再発するようであれば、物理的な故障や内部センサーの異常が疑われます。その場合は自己判断に頼らず、パナソニックの公式サポートに相談するのが確実です。

リセット操作は「最初に試すべき対応」でありつつも、正しく実施することで冷蔵庫のトラブル対応における第一歩として非常に効果的です。

電源を抜いてエラーが消える仕組みとは

電源を抜いてエラーが消える仕組みとは

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パナソニック冷蔵庫でエラーが発生した場合に、多くの人が最初に試すべき対処法が「電源リセット(電源プラグの抜き差し)」です。この方法は、エラーが電子制御の一時的な不具合によるものだった場合に特に効果的で、簡単な操作でエラー表示が消えることも珍しくありません。

ではなぜ、ただ電源プラグを抜いて時間を置くだけでエラーが消えるのでしょうか? それは、冷蔵庫の内部にはマイコン(マイクロコンピュータ)が搭載されており、その制御基板が運転やセンサーの情報処理を常に行っているためです。しかし、外的なノイズ、温度センサーの一時的な異常、氷が詰まるなどの軽微な不具合があると、誤検知を起こしてエラーコードが表示されることがあります。このとき、電源を一旦切ることで、マイコンが再起動し、蓄積された情報や誤動作がリセットされるのです。

また、冷却機構に関しても、コンプレッサーや冷媒の圧力が偏っていると不具合が検出されることがあります。この圧力も、電源を切ることで均等になり、再起動時に正常な状態から動作を開始できるため、エラーが再発しにくくなります。

以下に、電源リセットがエラー解消に役立つ仕組みをまとめた表を掲載します。

リセット対象の仕組みエラー消去に関わる要素効果の概要
制御基板(マイコン)電子的な誤作動・センサー誤検知のクリアメモリリセットで状態を初期化
コンデンサの電荷回路に残る電気的ノイズの放電安定した再起動を促す
圧縮機・冷媒回路圧力バランスの不安定さ停止中に圧が均一化され誤作動防止
センサー情報過去の異常データの蓄積誤記録のリセットで正常検知に戻る

この操作を行う際には、以下の点にも注意が必要です。

  • プラグは必ず本体を持って抜き、コードを引っ張らない
  • 抜いた後は最低でも5〜7分、できれば10分程度待機する
  • 再度差すときはしっかりと奥まで差し込む

この待機時間が短いと、内部回路に電気が残っていたり、冷却系の圧力が安定していなかったりして、リセットの効果が十分に得られないことがあります。

ただし、この方法はあくまで一時的なリセットであり、根本原因がハードウェアの故障にある場合は再びエラーが表示されることもあります。その場合は、別の手段や専門的な点検が必要になるため、症状が改善しない場合には、速やかに公式サポートへ相談するのが安心です。

操作パネルで行うエラー解除の具体的な流れ

操作パネルで行うエラー解除の具体的な流れ

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パナソニックの冷蔵庫の一部機種では、操作パネルを使ってエラーを手動で解除する機能が備わっていることがあります。この方法は、特定の軽度なエラー、特に「お知らせ」や「清掃通知」といったユーザーによる対応が可能なエラーに適用されます。

代表的なのが「U04」や「U10」といった、操作ミスやメンテナンス不足を知らせるコードです。これらのコードは、問題の原因を取り除いた後で、ユーザー自身の操作でリセットできるように設計されています。つまり、わざわざ修理業者を呼ばなくても、操作パネルのボタンを使ってエラー表示を消去できるのです。

具体的な操作の一例を紹介すると、以下のような流れになります。

【例1】U04(フィルター清掃通知)の場合

  1. 冷蔵庫の脚カバーやフィルター部分を丁寧に清掃する
  2. 操作パネルの「急凍」ボタンを5秒以上長押しする
  3. パネルの表示がリセットされ、U04の表示が消える

【例2】U10(ドア開放のお知らせ)の場合

  1. 全てのドアがしっかり閉まっていることを確認
  2. 「冷蔵室」ボタンを約5秒間長押し
  3. エラー表示が消える場合がある(非対応機種もある)

このように、正しい対応+リセット操作で簡単にエラーを解除できるようになっているのは、利用者がすぐに異常を解決できるように配慮された機能です。

ただし注意点として、すべてのモデルがこの機能に対応しているわけではありません。操作ボタンによるエラー解除が可能かどうかは、各冷蔵庫の取扱説明書で確認する必要があります。誤って長押しなどの操作をしてしまうと、意図しないモードに切り替わる可能性もあるため、説明書を見ずに自己判断で操作するのは避けるべきです。

また、操作パネルのリセットはあくまで「通知系」のエラーに対して行うものであり、H21やH28のような機械的エラーには基本的に無効です。このような場合は、別途「電源リセット」や修理対応が必要になります。

パネルリセットは簡単ながらも、正しい条件でのみ機能する限定的な方法です。効果的に使えば、トラブル解決の時間を大幅に短縮できます。

機種ごとに異なるリセット手順の調べ方

機種ごとに異なるリセット手順の調べ方

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パナソニック冷蔵庫のエラーリセット方法は、基本的な電源リセットに加えて、機種ごとに設定された「特定のボタン操作」によって解除できるパターンもあります。ただし、すべてのモデルに同じ手順が適用されるわけではなく、操作方法は冷蔵庫のシリーズや年代、機能の有無によって大きく異なります。

このため、自分の使っている冷蔵庫の正しいリセット方法を把握するには、「その機種に対応する情報源を使って確認する」ことが不可欠です。リセット操作は間違った方法で行うと、表示が消えないばかりか、誤作動や機能停止の原因になることもあります。

調べる際に有効な情報源と、その活用方法を以下の表にまとめました。

情報源調べ方・活用方法注意点・利点
取扱説明書冷蔵庫の型番を確認し、付属のマニュアルを読む型番によって記載されている操作が異なるため、必ず正しい説明書を使うこと
パナソニック公式サイト「取扱説明書ダウンロード」からPDF検索が可能機種名を入力すれば過去のモデルのマニュアルも入手できる
修理診断ナビエラーコードや型番を入力して診断ツールを使用故障かリセットで対応可能かの判断にも役立つ
操作パネルの記載一部機種では、パネル付近に操作手順が印字されている古いモデルでは記載がないこともあるので補助的に使う
サポートセンターへの問い合わせ正式なリセット方法を直接確認できる型番を伝えれば、機種固有の対応方法を案内してもらえる

特に、U04やU10のようなお知らせ系エラーに対応するボタンリセットは、機種によっては「急凍ボタン」だったり「冷蔵室ボタン」だったりと異なっており、説明書を確認せずに実行すると無効になることがあります。また、パネル操作が可能な機種とそうでない機種が混在しているため、自己判断によるリセット操作にはリスクがあります。

もし説明書を紛失してしまった場合でも、公式サイトにアクセスすればほとんどのモデルの説明書をPDFで確認できます。品番(例:NR-F606WPXなど)は冷蔵庫の扉の内側や背面に記載されているので、これをもとに検索しましょう。

すぐに調べられる環境が整っていない場合は、パナソニックの「お客様ご相談センター」に電話をするのも有効な手段です。機種名とエラーコードを伝えれば、最適なリセット手順を教えてくれます。

操作ミスによるトラブルを避けるためにも、機種ごとの正しいリセット方法を事前に把握しておくことが、冷蔵庫の安全で確実な運用につながります。

パナソニック冷蔵庫「エラーリセット」後の対処法と注意点

  • リセットしても再表示されるエラーの原因
  • エラーが自然に消えた場合の見極め方
  • 製氷機関連のエラーをリセットする方法
  • 強制リセットを避けるべき危険な状況とは
  • 冷蔵庫のリセットで設定が消えるのかの検証

リセットしても再表示されるエラーの原因

リセットしても再表示されるエラーの原因

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電源リセットや操作パネルのボタンリセットを実施したにもかかわらず、すぐにエラーが再表示されてしまう――。このような状況は、「一時的な不具合」ではなく、より根本的な問題が冷蔵庫内部で発生している可能性を示しています。

こうした再発型のエラーは、システムが誤作動を起こしているのではなく、内部部品の異常や動作環境の問題が継続的に存在しているケースが多いのです。表面的にはエラー表示が一時的に消えたとしても、センサーや制御基板が再び同じ異常を検知すれば、当然ながら再表示されます。

再発が多い主な原因として、次のようなものが挙げられます:

  • 物理的な部品の故障
     代表的なのがH21(製氷機のアイスメカ異常)やH28(機械室のファンモーター異常)です。リセット操作で消えても、根本の機械部品が故障していれば、再び同じ異常が検出されます。
  • センサーの劣化または汚れ
     庫内温度センサー、霜取りヒーターセンサーなどが誤作動していると、H32やEHのような温度関連エラーが繰り返し発生することがあります。センサーの接点不良や経年劣化も原因になります。
  • 使用環境の問題
     冷蔵庫の背面や底面にホコリが溜まっていたり、通気口が塞がれていたりすると、H30(機械室温度異常)などが再発します。これは設置環境を改善しない限り、いくらリセットしても解決しません。
  • 間欠的な接触不良や配線の問題
     内部のコネクタのゆるみや、センサーの配線の一部断線など、症状が出たり消えたりすることがある故障は非常にやっかいです。こういった「断続的な異常」も、エラーの再発につながります。

また、リセット操作自体が不完全であるケースも少なくありません。特に電源リセットで「待ち時間が足りない」「プラグの差し直しが甘い」といった操作ミスがあると、リセットが正常に反映されないままエラーが継続してしまうこともあります。

このような場合、重要なのは「何度もリセットを繰り返さない」ことです。リセットで一時的に消えてもすぐ再発する場合は、修理や部品交換を視野に入れ、パナソニックの修理診断ナビやサポートセンターに相談する段階に入っています。

エラーの再表示は、冷蔵庫からの重要なメッセージです。根本的な原因を放置すると、冷却不良や安全上のリスクにつながる可能性もあるため、繰り返す異常は見逃さず、早めの対処が求められます。

エラーが自然に消えた場合の見極め方

エラーが自然に消えた場合の見極め方

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冷蔵庫のエラーコードが何もしていないのに自然に消えた――このような経験をしたユーザーは少なくありません。特にパナソニックの冷蔵庫では、環境や使用条件に応じて一時的に表示されるエラーも多く、それが状況の改善によって自動的に解除されることがあります。

しかしながら、「自然に消えた=完全に解決した」とは限りません。大切なのは、そのエラーが一時的な現象だったのか、それとも根本的な故障の予兆なのかを見極めることです。再発のリスクや、今後の安全運用のためにも、次のようなポイントを意識して冷静に観察しましょう。

チェック項目見るべきポイント対応の目安
エラーが消えるまでの時間数分〜数時間で消えたか、翌日まで残っていたか短時間で消えた場合は一時的な要因の可能性が高い
発生状況との関係ドアの開閉直後、大量の食品投入後だったか外的要因による温度上昇などなら再発は少ない
同じエラーが以前にも出たかH21やEHなど、過去にも同じコードを見たか繰り返すようなら部品の劣化を疑うべき
冷却性能の変化冷蔵室・冷凍室の温度に異常がないか冷えが悪い場合はエラー非表示でも注意が必要
異音や異臭の有無コンプレッサーやファンの音、焦げ臭さ表示が消えても異常が続いていれば修理が必要

特に「EH」「H30」などのエラーは、温度の上昇や通気不良など、一時的な環境要因が原因になることがあります。例えば真夏の設置環境や、常温の食品を大量に庫内へ入れた後などは、センサーが上昇した温度を検知してエラーを出すことがあります。こうした場合、庫内が再び適正温度になれば自然とエラー表示が解除されるのです。

一方、何度も同じエラーが出たり、使用中に明らかに動作が不安定であったりする場合は、自然消滅に見えても内部では問題が進行している可能性があります。たとえば、H21(製氷機の異常)やH28(ファンモーターの異常)といったハードウェア系のエラーは、最初は断続的に出るものの、次第に常時表示へと移行するケースも報告されています。

エラーが消えた後は油断せず、**「そのまま使用を続けて問題がないかを3日ほど観察する」**ことがひとつの目安です。それでも不安がある場合は、パナソニックの「修理診断ナビ」などを使って状況を確認するのも有効です。

自然に消えたエラーこそ、「冷蔵庫からのサイン」だった可能性があるため、軽視せずに慎重に判断することが、重大な故障を未然に防ぐコツです。

製氷機関連のエラーをリセットする方法

製氷機関連のエラーをリセットする方法

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パナソニック冷蔵庫の中でも、製氷機まわりで発生するエラーは非常に多いのが特徴です。その中でも特に頻度が高いのが「H21」など、製氷皿を動かす部品(アイスメカ)に関する不具合を示すコードです。この種のエラーが表示されると、氷が作られなくなったり、できた氷が落ちてこなくなったりといった問題が発生します。

このような場合、まず最初に行うべきは**「電源リセット(パワーサイクル)」の実施**です。以下のような手順で操作します:

  1. 冷蔵庫の電源プラグを抜く
  2. 5~7分間以上待機する(内部電荷と圧力を安定させるため)
  3. 再び電源プラグをしっかりと差し込む
  4. 冷蔵庫の再起動後、エラーが消えているか確認する

この操作でシステムが再起動され、一時的なフリーズや動作ミスによるエラーは解消することがあります。特に、氷が途中で詰まったり、皿が回りきっていなかったりするだけの軽度なトラブルなら、これだけで製氷機能が回復する可能性は十分にあります。

次に確認すべきは、製氷機の構造や周辺の状態です。以下のようなチェックをしてみましょう:

  • 給水タンクに十分な水が入っているか(タンク式の場合)
  • 貯氷ケースに氷が溜まりすぎていないか(氷が満杯だと製氷停止)
  • 製氷機能が操作パネルで「オフ」になっていないか
  • 製氷皿が割れていないか、異物がないか

これらの要素に問題がないにもかかわらず、再びH21エラーが出るようであれば、内部のアイスメカ(製氷モーター)自体が故障している可能性があります。この部品は個人で交換することも不可能ではありませんが、正しい型番の特定や分解の知識が必要なため、リスクが高い作業です。

製氷機まわりのエラーは、比較的発生しやすい反面、リセットで直るケースと、部品交換が必要なケースがはっきり分かれる傾向にあります。電源リセットで改善しなければ、無理をせず、サポートセンターに症状とエラーコードを伝え、修理を検討するのが最も安全で確実な対応方法です。

強制リセットを避けるべき危険な状況とは

強制リセットを避けるべき危険な状況とは

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冷蔵庫のエラー表示がなかなか消えないと、「何度もリセットしてしまおう」と考える方も少なくありません。しかし、やみくもにリセット操作を繰り返すことは非常に危険であり、状況によっては重大なリスクを引き起こす可能性があります。冷蔵庫は家庭内で常時稼働する精密機器であり、異常が発生している場合には“操作で無理にごまかす”のではなく、“原因を正しく把握し、適切な対処をとる”ことが大切です。

特に、強制的なリセット操作が危険となる状況は、以下のようなケースに該当します。

危険な状況内容の詳細対処すべき理由
異臭や煙が発生している焦げ臭さや白い煙が出る電気系統のショートや過熱による発火の恐れがある
異常な音や振動が続くブーン、カタカタといった通常と異なる動作音コンプレッサーやファンの破損・暴走の前兆の可能性
冷却が完全に止まっている冷蔵室・冷凍室ともにまったく冷えない状態圧縮機や冷媒回路の重大故障の可能性が高い
漏電遮断器が作動した家のブレーカーが落ちた、漏電表示がある感電や火災のリスクがあるため即停止が必要
水漏れ・水濡れが見られる冷蔵庫内部や配線に水がかかっている電気部品のショートや腐食につながる危険な状態

これらの症状が見られる場合、いくらリセットを行っても本質的な解決にはつながらず、むしろ状態を悪化させたり、安全リスクを高めたりする結果になります。特に漏電や異音、発熱があるときに無理な再起動を繰り返すと、火災や感電といった深刻な事故につながることもあります。

また、「ネット上で見た裏技的なリセット方法」を試すのも避けるべき行為です。中には、特定の古いモデルだけに通用する非公式の操作が流布されていることもありますが、これを誤って別の機種に適用すると、システムの誤動作や保証対象外のトラブルにつながる可能性があります。

安全な対処の第一歩は、「取扱説明書に記載された正規の方法に従うこと」。そして、リセットではどうにもならない症状や、危険を伴う異常が見られるときは、すぐに使用を中止し、パナソニックの公式サポートへ相談するのが最も確実で安全な対応です。

強制リセットを「最後の手段」として頼る前に、冷蔵庫の“警告サイン”に耳を傾けることが重要です。

冷蔵庫のリセットで設定が消えるのかの検証

冷蔵庫のリセットで設定が消えるのかの検証

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冷蔵庫をリセットするときに気になる点の一つが、「今までの設定が消えてしまうのでは?」という不安です。とくに、温度設定やエコナビなどの便利機能を使っている場合、それらのデータが失われてしまうと、また一から再設定しなければならず、手間がかかります。

結論から言えば、一般的な電源リセット(プラグの抜き差し)を行った程度では、基本的な設定が消えることはほとんどありません。これは、冷蔵庫が「不揮発性メモリ(電源を切ってもデータを保持できるメモリ)」を搭載しているためです。これにより、冷蔵室・冷凍室の温度設定やチャイルドロック、急冷機能のオンオフ状態などは、電源オフ後も保持されます。

ただし、一部のモデルに搭載されている「エコナビ」や「AI学習機能」などの環境に適応する自動運転機能に関しては、例外があります。これらは、ユーザーの生活リズムやドアの開閉回数などを学習して最適化される仕組みであり、長時間の電源遮断や工場出荷状態への初期化操作を行うと、学習データがリセットされることがあります

たとえば、エコナビは再学習モードに入り、再び数日〜数週間かけて家庭の使用状況に適応していくようになります。この間、消費電力が若干増えることもありますが、これは故障ではなく仕様の一部です。

注意点として、以下のような操作は“設定が完全に初期化される”可能性があるため、安易に行うべきではありません。

  • サービスモードでのリセット
  • 操作パネルの「リセット初期化」ボタン(搭載機種のみ)
  • メーカーによる修理後の出荷状態復元

通常の電源抜き差しだけで設定が初期化されることはないものの、特別な操作や修理が入ると例外的に設定が消去される場合もあるという点は覚えておくと安心です。

つまり、「基本設定は電源リセットで消えないが、学習型の最適化機能や特殊操作ではリセットされることがある」と理解しておくと、実際の操作時に慌てずに対応できます。

パナソニック 冷蔵庫 エラー リセットに役立つ知識と対処法を総括

記事をまとめました。

  • エラーが表示されたらまずはコードを正確に確認する
  • エラー内容は取扱説明書で確認し種類を見極める
  • ドアの開けっ放しや電源の接触不良も原因になり得る
  • 電源リセットは最初に試すべき基本対応である
  • 電源を抜いた後は5〜7分以上待機してから再接続する
  • 操作パネルのボタン長押しで解除できるエラーもある
  • U04やU10はユーザー操作でリセットできる可能性が高い
  • 機種によってボタン操作のリセット方法が異なる
  • 正しいリセット方法は説明書や公式サイトで確認する
  • エラーが自然に消えても繰り返す場合は要注意である
  • リセット後も再発するエラーは部品の故障が疑われる
  • 製氷機関連のH21エラーはアイスメカの異常が多い
  • 強制的なリセットは発煙や異音がある時は絶対避けるべき
  • 電源リセットでは温度設定など基本情報は保持される
  • エコナビなど学習機能は長時間の電源断で初期化される可能性がある